
星のカービィ Wii
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
30年以上の歴史を誇る「星のカービィ」シリーズ。
国内での平均売上は50万本を超えており、安定した人気を誇ります。
そんな「星のカービィ」シリーズですが、30年間のうちに様々な転機があったんですよね。
今回レビューする「星のカービィ Wii」はまさに転機と言える作品で、多くの新規ファンを獲得しました。
このゲーム、一見すると”いつものカービィ”なんですが、実は、過去作とは明確に違うところがあるんですよね。
一体、何が違うのでしょうか?
ここからはWii「星のカービィ Wii」について詳しく語っていきます。
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- ステージクリア型の2Dアクションゲーム。
- 最大4人での協力プレイに対応。
- コピー能力を使って攻略するチャレンジステージも収録。
初リリース日 | 2011年10月27日 |
対応ハード | Wii |
ジャンル | 2Dアクション |
推定クリア時間 | 8~12時間 |
売上 | 初週14.5万本/累計69.5万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
純粋なカービィが据え置き機で久しぶりに遊べる嬉しさ
本作を語るうえで欠かせないのが、据え置き機では久しぶりの本編であることです。
N64「星のカービィ64」からWii「星のカービィ Wii」までの11年間。
据え置き機では正当なカービィの新作は一切発売されませんでした。
一応、携帯機では2008年に「ウルトラスーパーデラックス」が発売されましたが、同作は「スーパーデラックス」のリメイク作です。
追加要素が大量にあったとは言え、「スーパーデラックス」自体が特殊な形式のゲームなので、純粋な新作が待ち望まれていました。
それだけに正統派路線である本作を初めてプレイした時は思わず「おかえり」と言いたくなりました!
ふわふわと飛べるホバリングアクション。吸い込んだ敵を飲み込んで能力をコピーするシステム。
扉の前に立って十字キー上で別のエリアへ移動するステージ構成。
無敵キャンディー、マキシムトマトといったお馴染みのアイテム。
タイミング良くボタンを押して高い所にジャンプしていくゴールゲーム。キャッチーなBGM。
基本的な部分は過去作をなぞって作っているので、往年のファンであればあるほど感動できる内容となっています。
ぼくの場合、本作が発売された当時はそこまで多くのタイトルに触れていた訳ではありませんでしたが、それでも感慨深いものがありました。
また、据え置き機向けのカービィ本編は本作が発売される前にもアナウンスされていて、何度も発売中止になっているところを目の当たりにしたので、待望感もありましたね。
気軽にできるマルチプレイ
ここまで「星のカービィ Wii」が発売されるまでの経緯を語っていきました。
では、本作のセールスポイントは何になるのでしょうか?
ぼくは最大4人同時プレイだと思っています。
Wiiリモコンが人数分あれば、最大4人までの同時プレイを行うことができます。
2Pから4Pが操作できるのは色違いのカービィ。
加えてデデデ大王、ワドルディ、メタナイトといったかつての敵キャラクターも操作可能で、それぞれ特殊な技を繰り出すことができます。
そんなマルチプレイですが、めちゃくちゃ気軽にできるんですよね。
参加や離脱はいつでも可能。
この仕様によってボス戦だけの参加も可能なので、ゲームが苦手な方でも安心です。
マルチプレイはミニゲームや一部の隠しモードでも可能なので、パーティゲームとしても十分楽しめるのではないでしょうか?
個人的にマルチプレイで印象的だったのが、「キャリーアイテム」によって生まれた役割分担です。
今作では「キャリーアイテム」という、手に持って使うアイテムが登場します。
カギがかかった扉を開ける「キャリーキー」とか、大砲を発射し続ける「クラッカー」とか。
手に持てるのは1人だけなので、複数人でプレイしていると、
誰がキャリーアイテムを持つのか?
誰が護衛をするのか?
といった役割分担をする必要になるので、ゲームプレイに緩急をつけているなと思いました。
というのも、みんなでやると簡単にボスを倒せてしまい、ゴリ押しで進められてしまうんですよね。
その大雑把さも含めてパーティゲームらしく感じますが、ずっとゴリ押しで進められたら飽きてしまいますから、キャリーアイテムは良い塩梅だと思いました。
演出重視のスーパー能力
ゲームプレイに緩急をつけているという意味では、スーパー能力も良いですね。
スーパー能力とは通常よりも技が派手なコピー能力のことで、光っている敵を飲み込むことで使えるようになります。
このスーパー能力の演出がですね、めちゃくちゃ派手なんですよ。
発動時には演出によって操作できなくなるんですが、巨大なオブジェクトを破壊できるので、爽快感が抜群なんですよね。
ポイントなのが、「ここぞ!」というシーンで使えるように仕組まれていることです。
スーパー能力を持った敵は各ステージの終盤に設置されているので、クライマックスを演出してくれるんですよ。
また、ゲーム終盤のボス戦でも使えるようになっていて、とどめを刺す時に役立ちます。
この時の演出が戦闘系アニメのクライマックスみたいで、めちゃくちゃカッコいいんですよね。
据え置き機のソフトは携帯機のソフトと比べて演出を派手にできますが、本作ではその特性を見事に活かしています。
ドラマチックなストーリー
実は本作、ストーリーもドラマチックだったりします。
大きな要因となっているのが、キーパーソンとなる、マホロアというキャラクターの存在です。
マホロアはポップスターに不時着した宇宙船「ローア」の操縦者で、本作では彼を故郷に返すために宇宙船のパーツを集めることが目的となっています。
言ってしまえば仲間のようなものなんですが、カービィと肩を並べても良いくらい可愛いんですよね。
キュートな見た目は言わずもがな。
喋り方や声も可愛らしく、見ているとキュンとします。
そんなマホロアですが、ある重大な秘密を持っているんですよね。
その秘密は終盤で判明するんですが、初めて知った時は衝撃を受けました。
まさか、こんなことになるとは!?
マホロアに愛着を持つと複雑な気持ちになるような展開ではありますが、ストーリー的にはドラマチックで、クリア後にはド派手な演出と相まって余韻に浸ることができました。
カービィのゲームは数あれど、こんなにも余韻に浸ることができる作品は本作が初めてです。
名曲が満載のBGM
「星のカービィ」シリーズはBGMにも定評ありますが、本作も例に漏れず素晴らしい完成度となっています。
特にレベル5の「スカイタワー」、ラスボス戦の「飛べ!星のカービィ」「CROWNED」はシリーズトップクラスの出来で、一度聴いたら最後。
頭の中でグルグル鳴り続けてしまいますw
なんというか、どの曲もメロディアスで、懐かしい雰囲気が漂っているんですよね。
2010年代のゲーム音楽って音が豪華になりすぎてメロディの主張が弱いイメージを持っていたんですが、上記の3曲は違います。
極めつけとなるのが、クリア後に解禁される「格闘王への道」で流れるBGMです。
ここで流れるBGMは発売中止になったGC「星のカービィGC」のトレーラー映像で使われたものになるので、思わぬ形で日の目を見たことになります。
同作のトレーラー映像は何度か目を通していたので、「粋なことをするなぁ」と思いましたw
チャレンジステージが面白すぎる
ナニコレ面白い!!!
「エナジースフィア」と呼ばれるアイテムを集めると、コピー能力を使って攻略するチャレンジステージで遊べるようになります。
どのチャレンジステージもスコアアタック形式になっているのですが、コインや敵の配置、仕掛けが絶妙で、何回もプレイして高得点を獲得したくなってしまうほどの中毒性を感じました。
ぼくがそう感じた理由は2つあって、1つめはコピー能力が作り込まれていることです。
今作のコピー能力は1つ1つの作り込みが素晴らしく、十字キーと1ボタンを組み合わせることで色んな技を出せます。
技の種類は「スーパーデラックス」や「ウルトラスーパーデラックス」よりも多いので、そこがチャレンジステージの中毒性にも繋がっていると思いましたし、技の練習にもなると思いました。
2つめは、ステージクリア後に銅・銀・金・プラチナの4段階で評価されることです。
高ランクでクリアするにはコピー能力の技をマスターしなければならないので、駆け引きが熱いんですよ。
全てのステージでプラチナメダルを入手するのはよほどゲームが上手い人でないと不可能なので、腕に自信がある方は試してみてはいかがでしょうか?
ぼくの場合、本編以上にハマってしまいましたw
上級者向けの要素が盛り沢山
本作はシリーズの中でもトップクラスと言えるほど遊び応えが凄いです。
そのくらい、クリア後にはエンドコンテンツが存在します。
代表的なのが「エクストラ」です。
これはシリーズではお馴染みの高難易度モードなんですが、今作では細かいところまで手を加えているんですよ。
カービィの体力が低めに調整されているだけではなく、登場するボスが強化されていて、新しい攻撃をしてくるようになりました。
さらに終盤のボスには新形態が用意されていて、ラスボスのアイツは興味深い姿で登場したりします。
チャレンジステージも「エクストラ」モード向けに調整されていますし、単なる高難易度モードではないと思いました。
そんな「エクストラ」をクリアすると出現するのが「真・格闘王への道」です。
こちらはボスラッシュモードで、「エクストラ」に登場するボスと連続で戦っていきます。
これがですね、めちゃくちゃ難しいんですよ。
15体ものボスと連続で戦わないといけませんし、休憩所の回復アイテムが少なめに調整されていますからね。
難易度的には通常モードクリア時に出現する「格闘王への道」が可愛く感じるくらい高めに調整されていて、敵の動きを完全に把握しなければクリアできません。
ぼくの場合、クリアまでに何十回もリトライしましたw
こうして聞くと「無理してやる必要はないんじゃないの?」と突っ込まれそうですが、やる必要があるからやるんですよw
クリア後にはささやかなご褒美が用意されていますし、このモードだけの限定ボスも存在しますからね。
過去作にも言えることですが、「星のカービィ」はクリア後のコンテンツにもご褒美を用意しているから好きです。
惜しいところ
イマイチな異空間
今作には「異空間」と呼ばれる秘密のエリアが一部のステージに存在します。
一見するとSFC「スーパードンキーコング」の「ボーナスステージ」と同じようなものに見えますが、様々な要因でイマイチに感じました。
まず、「異空間」はスーパー能力を使って先に進むエリアに必ず配置されているのがいただけません。
スーパー能力は性能が非常に優れているため障害物を壊しやすく、そのまま進んでいくと初見でもほぼ確実に「異空間」を見つけることができますからね。
難しい場所には隠されていないので、実は「異空間」って隠れているようで隠れていないんです。
「異空間」内部のステージもイマイチに感じました。
内部では強制スクロールステージと中ボス戦で構成されているんですが、完全にパターン化していますし、背景も単調なので、あまり凝っていません。
通常ステージと「異空間」を通してプレイしていたらクリアが長引いてしまいますし、もう少し上手くまとめてほしかった。
アトラクション的な仕掛けが欲しかった
マルチプレイの影響でしょうか?
今作はアトラクション的な仕掛けが控えめとなっています。
据え置き機の本編としては前作となるN64「星のカービィ64」のようにカメラが動くことはありませんし、乗り物に乗って進んでいくエリアもありません。
スーパー能力やキャリーアイテムがそれを補っているとは言え、もう少しギミックにも力を入れてほしかった。
前年に発売されたWii「毛糸のカービィ」がアトラクション的な仕掛けが満載だったので、なおさら気になりました。
おそらく、4人同時プレイに対応したことが影響してギミックまで作り込む余裕がなかったのでしょう。
同時プレイでギミックまで作り込むと、デバックが大変になってしまいますからね。
星のカービィ Wiiのレビューまとめ
4人同時プレイに力を入れているためかギミック面では物足りなさを感じてしまいました。
しかし、サブ要素のチャレンジステージが面白く、クリア後には上級者向けの要素が沢山出てくるので隅々までプレイするとやり応えのある内容になっています。
また、ドラマチックなストーリーや演出、BGMによってクリア時には余韻に浸ることができるので、これはこれで魅力的な作品に仕上がっています。
個人的にはN64「星のカービィ64」やWii「毛糸のカービィ」のようなアトラクション要素に当初は期待していたので最初は少しガッカリしたところもあったんですが、発売から10年経ってから改めてプレイしてからは印象が変わりました。
このゲーム、アトラクション的なギミックは弱く感じますが、コピー能力のアクションやストーリーには力が入っていて、見方を変えると面白くなってきますね。
4人同時プレイが最大の特徴ではありますが、それ以外にも見どころが多いので、1人でプレイしても満足できる作品です。
マルチプレイ以外にも見どころ満載の新生カービィ!
こんな人には特におススメ。
・正当なカービィがやりたい人。
・アクションゲーム初心者。
・マルチプレイで楽しめるゲームがやりたい人。
こんな人にはおススメできない。
・クリアだけで満足する上級者。
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
これは僕も弟も両方とも神ゲーだと思ってるカービィです。弟にとっては初カービィなので思い入れ深いかも。僕の場合はちょっとした欠点で☆9/10ぐらいかな。
このカービィはめちゃくちゃ難産だった印象で、僕は正直2005年あたりのE3の頃から楽しみにしてましたよ!
それが星のカービィ64から11年経て据え置き機でまたカービィが楽しめてほんとに良かったです。一度、企画自体がなくなって「毛糸のカービィ」に置き換わったときは結構、ショックでした?
本作の良い点はまずスパデラ以上に多彩なコピー能力の技だと感じました!またカービィ64のときとは信じられないほど、操作性がしっかりしてるのも相まって操作するのが楽しいカービィでしたよ!操作性に関してはこれ以降、ずっと外れは今のところないです。
あといつでも2Pなどが参加&離脱できるとこもいいですよね?
でも欠点としてはスーパー能力かな。ド派手なアクションは最初こそ爽快ですが、その分同じステージをもう一回ってならないから、スキップが欲しかったです。あとその能力は一人しか持てないからそこはパーティゲームとして「ドーなの?」ってなりました。だから毎回、弟に譲ってましたよ(^_^;)
あと異空間もパターン化してるので初見はいいけど、慣れてくると「ハイハイ~」ってなっちゃいますよね。
今作は英語版のサブタイトルが「Return to Dreamland」の名の通り、また新しいカービィシリーズのスタンダードを作ったいい作品だと思いました。2011年のお気に入りゲームベスト2です。(ベスト1はスーマリ3Dランド)一方で今作以降、ド派手路線にもなっちゃって初見プレイだけでいいやという点もあるにはありますが、良い一作だと思います。「スタアラ」の予習としては本作が一番おすすめかも!