どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回はSwitch「星のカービィ ディスカバリー」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。
今回のカービィ、予想を遥かに超えています。
面白さ、ボリューム、ストーリー。
何もかもが予想以上で、前作の「スターアライズ」から大化けしたと思いました。
カービィシリーズは安定した出来だと思っていましたが、今作は一歩飛び抜けています。
それこそ、最高傑作と名高い「スーパーデラックス」や「Wii」と肩を並べても良いくらい。
一体、何がそんなに凄いのでしょうか?
ここからは「星のカービィ ディスカバリー」の良いと思った点からまずは語っていきます。
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- ステージクリア型の3Dアクションゲーム。
- 周囲のオブジェクトを頬張ると変形できるようになった。
- 各地に囚われたワドルディを救出すると町が発展していく。
初リリース日 | 2022年3月25日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | 3Dアクション |
売上 | 初週38万本 |
推定クリア時間 | 11~15時間 (通常クリア) |
発売元 | 任天堂 |
目次
星のカービィ ディスカバリーとは?
本作はカービィが主人公のアクションゲームで、文明と自然が融合した「新世界」に迷い込んだカービィの活躍を描いています。
特徴的なのが、本編としては初となる、完全3Dアクションであることです。
従来の作品は2Dアクションゲームで、基本的には左右にしか移動できず、左から右へ進んでゴールを目指していく形式となっていました。
一方、本作は3Dアクションゲームとなり、360度好きな方向へ移動することができるようになったので、立体的なアクションが可能となっています。
手前から奥へ移動したり、高いところから低いところへ移動したり。
「スーパーマリオ」や「ゼルダの伝説」のような感覚で楽しめるようになりました。
お馴染みのコピー能力は今作でも健在。
吸い込んだ敵を飲み込むことで様々な技を繰り出すことができます。
敵を切り刻んでいく「ソード」、ブーメラン型の飛び道具を繰り出す「カッター」などなど。
新システムとしては、
- カービィの体が変化する「ほおばりヘンケイ」
- さらわれたワドルディたちを救出することで発展していく「ワドルディの町」
- 手に入れた設計図やアイテムを使って行うコピー能力の「進化」
などが追加。
より奥深く、やり込み要素が強い作品に生まれ変わりました。
ここまで「星のカービィ ディスカバリー」の概要を簡単に語っていきましたが、冒頭でもお話をしたように、予想以上の出来だったんですよね。
ぼくは良い年をしたお兄さんですが、クリアまで夢中で遊び続けてしまいましたw
ここからは本作の何がそんなに面白いのかを語っていきます。
良いところ
アトラクションのようなステージ
本作で特筆したいのが、アトラクションのようなステージです。
冒険の舞台となるマップは複数のステージに分けられていて、最奥に囚われたワドルディたちを救出するのが目的となっています。
目的地まではほぼ一本道なんですが、色んな仕掛けが用意されているので、遊んでいて退屈することは全くありませんでした。
ぼくがそう感じた理由は大きく分けて3つあって、1つめは新要素である、ほおばりヘンケイを活かした仕掛けです。
未知なる世界には様々なアイテムが散らばっています。
そんなアイテムをほおばるとカービィが大変形。
ターボダッシュで駆け抜けたり、とんがりヘッドで地面を打ち砕けたり。
コピー能力とはまた違った、ド派手なアクションを繰り出せるようになります。
各ステージはこのようなアクションを繰り出すことを前提にした作りとなっているので、緩急をつけることに成功しています。
例えば車をほおばった状態でサーキット場を爆走したり、アーチをほおばった状態で空を飛ぶようなエリアが存在するんですよ。
こういったミニゲーム的な仕掛けは過去作にも存在しましたが、今作は3Dアクションなので、迫力が全然違います。
カービィの見た目も変化に富んで面白いですし、ほおばりヘンケイは素晴らしい新要素だと思いました。
遊んでいて退屈しない2つめの理由は、ステージの構成がコピー能力と連動していることです。
今作でも特定の敵を吸い込むことで能力をコピーすることができます。
で、各ステージはそんな能力に合わせて作られているので、とっかえひっかえしていく楽しさがあるんですよね。
例えば弾丸を発射できるレンジャーという能力をコピーした後には「当ててください」と言わんばかりの的が出現するとか。
このようなステージ構成は過去作でも見られましたが、今作でも継承しているので、ゲームプレイに緩急をつけているなと思いました。
遊んでいて退屈しない3つめの理由は、立体的な世界観です。
各ステージにはテーマが決められていて、建物の中に入ったり、山を登ったりしていきます。
すると、状況に応じてカメラが動くので、迫力が凄いんですよね。
ほおばりヘンケイを活かした仕掛け、コピー能力と連動したステージ構成、立体的な世界観。
このような特徴が各ステージにはあるので、プレイしているとアトラクションを体感しているかのような感覚を味わえました。
仕掛けの種類も多く、次から次へと新しい仕掛けが出てくるので、初めてプレイした時は「次はどんな驚きが待ち受けているんだろう?」とワクワクしましたね。
探索が面白い
3Dアクションになったことで探索の面白さも飛躍的に増しています。
各ステージの目的は最奥に囚われたワドルディたちを助けることなんですが、そんなことを忘れてつい寄り道をしてしまうんですよね。
ぼくがそう感じた理由は大きく分けて3つあって、1つめは探索の重要性が増していることです。
囚われたワドルディたちを助けると、拠点であるワドルディの町が発展して施設が増えていきます。
サブゲームが遊べるようになったり、道具屋でアイテムを買えるようになったり。
さらには
- ボスたちと連続で戦う「コロシアム」
- ゲーム内の様々なムービーを鑑賞することができる「ワドルディシアター」
- キーワードを入力することでアイテムが貰える「おとどけワドル便」
など、過去作ではメニュー画面で利用できたような施設が開放されていくので、本編と綿密に絡んでいるんですよね。
そんなワドルディですが、ゴール地点だけではなく、脇道にも隠れていたりします。
ですので、単にゴールを目指すだけでは街の発展には限界が生まれてくるので、つい寄り道をしたくなるんですよね。
探索が面白い2つめの理由は、絶妙な制限を付けていることです。
今作のカービィはホバリング能力が低めに調整されていて、あまり高いところへは行けなかったりします。
また、視点はほぼ固定となっていて、カメラはほとんど動かすことができません。
一見すると不便に感じそうですが、今作ではこういった制限を逆手に取って探索を面白くしています。
ホバリング能力が低いからこそ決められた場所から飛び移っていく面白さが生まれていますし、視点が固定だからこそ死角が生まれてアイテムを隠しやすくなっていますからね。
もし、このような制限がなかったら探索が大味になっていたと思います。
探索が面白い3つめの理由は、様々なミッションが存在することです。
各ステージには5種類のミッションが存在して、そのうち3つは特殊なものとなっています。
その中には探索をしないと達成できないものがあるんですね。
わかりにくい場所に隠れているチューリップの芽を咲かすとか、手配書を全てはがすとか。
過去作では飾りでしかなかったものにも意味を持たしているので、ステージの密度が上がり、探索の楽しさも増している印象です。
町の発展、絶妙な制限、様々な形式のミッション。
このような要素によって探索の楽しさは過去作よりも増している印象で、「スーパーマリオ オデッセイ」のような箱庭探索型3Dアクションゲームのような楽しさを感じました。
ちなみに、今作でもHAL部屋がどこかに隠されています。
こちらはミッションではなく、本当の隠し要素になるので、探索に自信がある方は探してみてはいかがでしょうか?
2Dから3Dへの移行に成功している
ここまで3Dアクションになったことで生まれた魅力を中心に語っていきましたが、「星のカービィ」と言えば元々は2Dアクションです。
「3Dアクションになったことでカービィらしさが薄れてしまったんじゃないの?」と感じられている方もいることでしょう。
実際にプレイした印象としては、2Dカービィの感覚を3Dに上手く落とし込んでいるなと思いました。
代表的なのが、攻撃を当てる時の感覚です。
3Dになったことで攻撃を当てるのが難しくなるんじゃないかと思いましたが、全然そんなことはないんですよね。
というのも、当たり判定が調整されているからです。
攻撃した時の当たり判定は甘めに調整されていまして、例えば上から見たら当たってなくても、横から見たら当たってるように見えたら当たったことにするようになっています。
他にもボス戦ではカメラが自動でボスの方向へ向くようになっていたり、コピー能力のアクションは3Dで快適に遊べるよう新規で作られていたり。
3Dゲームの戦闘って距離感を掴むのが難しく、攻撃を繰り出しても一歩届かないといったことがよくあるんですが、本作ではそういったストレスを軽減している印象です。
操作性にしても複雑にならないよう調整されていて、スティックを奥まで倒すだけでダッシュするようになっていたり、敵やアイテムを吸い込むだけで自動で能力をコピーできるようになりました。
吸い込んで能力をコピーする時、ボタン連打してしまい、つい吐き出してしまうことがよくあったので、敵やアイテムを吸い込むだけで自動で能力をコピーできるようになったのは地味に大きな改善ではないでしょうか?
2Dアクションから3Dアクションになったということで難しくなったんじゃないかと心配される方もいると思いますが、安心してください。
今作も初心者に優しいという遺伝子はしっかりと継承されていて、様々な配慮がなされているので、2Dアクションから3Dアクションになったことでの違和感は全く感じませんでした。
一新されたゲームバランス
3Dアクションになったことで、ゲームバランスは一新されています。
ひとことで表すと、現代風にアレンジされたといった感じでしょうか。
まず、戦闘ではジャスト回避が追加されました。
ジャスト回避は敵の攻撃が当たる瞬間に回避を行うと発動。
ダメージが無効になるほか、周囲の動きが少しの間ゆっくりになり、直後に攻撃をすると自動的に敵を狙うようになっています。
これがですね、決まるとめっちゃ気持ち良いんですよ。
イメージ的には「ベヨネッタ」や「デビルメイクライ」などのカッコいいアクションゲームのようで、大迫力のカメラアングルと合わせて自分のプレイに酔いしれることができます。
少し強すぎるような気もしますが、回避をしてからの反撃という3Dアクションバトルの醍醐味を気軽に味わうことができるので、とんでもない要素を加えてきたなと思いました。
いやぁカービィの戦闘がこんなにもカッコいい物になるとは思いませんでしたよ。
通貨の役割も一新されました。
従来の作品での通貨はカービィの残り人数を増やすために必要なもので、一定数集めるとカービィの残り人数が1UP。
ミスをしても近くからやり直すことができました。
一方、今作での通貨はアイテムなどを購入する時に使う仕様に刷新。
同時にゲームオーバーの概念はなくなり、ミスをしても100枚のコインスターを失い、少し前のチェックポイントから再開する仕様になりました。
この変更は英断なんじゃないかと思っています。
というのも、近年のカービィ作品では残り人数を簡単に増やせるので終盤には100体を超えてしまい、通貨の有り難みが薄れていましたからね。
そもそも、ゲームオーバーになっても少し前のところから再開できたので、緊張感が生まれませんでした。
今作では通貨の役割を一新させたことで近年のカービィ作品で薄れていた有り難みや緊張感が復活しているので、ゲームプレイがより楽しくなっています。
まあ通貨は普通にプレイする分にはそんなに使いませんが、完全クリアを目指すと金欠になってくるので、良いバランスになったんじゃないかと思います。
他にもミニゲーム的なイベントを終えた後には少し前のところからやり直しができるようになっていたりと遊びやすく改善されていて、ジャンルを3Dアクションにするにあたってカービィのアタリマエを見直している印象です。
衝撃的なストーリー
今作のストーリーは衝撃的な物となっています。
序盤こそは新世界に迷い込んだカービィがエフィリンと共に囚われたワドルディを救出していくという王道な物なんですが、終盤には大きな動きがあるので口から変な声が出てきましたw
「なんだこれ?大人向けの某ゲームみたいじゃん」とねw
近年のカービィ作品は最後の演出に力を入れていますが、今作ではSwitchのマシンパワーをフルに活かしたとんでもない物になっているので、ぜひご自身で確かめてもらえたらなと思います。
ぼくの場合、最後の展開には少しウルっときました。
カービィって子供向けの印象を持たれている方もいると思いますが、実は大人だからこそ楽しめる要素もあって、今作も考察をしたくなるほど奥深い設定が盛り込まれています。
収集アイテムであるフィギュアの説明画面には今作の舞台である「新世界」の細かい設定が書かれているので、時間がある時に熟読する予定です。
「Wii」の頃からそうでしたが、今作でも開発者である熊崎信也さんの色が強く出ている印象で、設定の面でも奥深い作品になっています。
充実のやり込み要素
やり込み要素は今作でも充実しています。
特筆したいのが、トレジャーロードの物量です。
トレジャーロードとは小規模なステージのことで、指定されたコピー能力やほおばりヘンケイを使ってゴールを目指していくことになります。
イメージ的には「Wii」で見られたチャレンジステージのような感じでしょうか。
そんなトレジャーロードですが、いくつあると思いますか?
なんと、50種類以上も用意されていて、どのステージも違った構成になっていたりします。
その中には3DSで発売された某ダウンロードゲームをイメージしたようなステージもあったのでニヤリとしましたね。
サブのステージにしてはボリュームが凄すぎるので、とんでもないやり込み要素だと思いました。
シリーズでは恒例となるクリア後の隠しモードもしっかりと用意されています。
既存のステージをベースにした高難易度ステージは過去作よりも手を加えていますし、強敵と連続で戦うあのモードもとんでもない隠しボスが登場するので、腕に自信がある方はぜひ挑戦してみてください。
個人的な印象ですが、最後の最後で戦う真のラスボスはシリーズ史上最強だと思いました。
いやぁあれはやりすぎでしょう。
ところで、今作ではゲームを進めるとコピー能力を強化することができます。
そのため終盤の敵は強化されたコピー能力を持っていないと厳しいのかなと思いましたが、思ったほどではありませんでした。
コピー能力の強化はあくまでも救済措置という印象で、RPGのパラメーターみたいに絶対上げないといけないものではないので、火力が足りなくて詰むことはありません。
ですので、そこはアクションゲーム的な調整をしているんだなと思いました。
惜しい点
今作の惜しい点はクリア前までは見当たりませんでした。
一部で言われているボリュームの少なさにしてもサブを含めたら十分すぎるくらいありますし、コピー能力の説明がないのもフィギュアの解説が補っていますからね。
全体的にはカービィを見事なくらい3Dアクションに落とし込んでいて、かなりの完成度となっています。
ただ、クリア後の隠し要素にはちょっとだけ煩わしさを感じてしまいました。
クリア後の隠し要素の1つとして既存のステージをアレンジしたような高難易度ステージが存在するんですが、収集要素が煩わしく感じます。
というのも1ステージがめちゃくちゃ長い上に一方通行で、集める数も50とかめちゃくちゃ多いんですよね。
だから、1つでも取り逃した時はまたやり直さないといけないので、完全クリアを目指しているとやや苦痛に感じてしまいます。
収集アイテムが各エリアに何個隠されているのかはわかるようになっているので場所を特定しやすくはなっていますが、ステージ自体は流用になるので新鮮味が薄く、もう1度プレイしたいとは思いませんでした。
星のカービィ ディスカバリーのレビューまとめ
ここまで「星のカービィ ディスカバリー」の良い点や惜しい点を語っていきました。
簡単にまとめると
- カービィを見事なくらい3Dアクションに落とし込んだ傑作
- 面白さ、ボリューム、ストーリー。全てが予想以上
といった感じです。
いやぁまさか、こんなにも面白いとは思いませんでしたよ。
カービィシリーズは本編と並行して「すいこみ大作戦」とか、「カービィ バトルデラックス!」とか。
3Dの派生作品を色々と展開していましたが、今作ではそれが花開いた印象です。
初心者から上級者まで楽しめるように作られているので、3Dアクションが好きな方はぜひプレイしてみてください。
前作から大化けした新生カービィ!
こんな人には特におススメ。
・3Dアクションゲーム好き。
・探索好き。
こんな人にはおススメできない。
・特になし。
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