2014年3月に発売されたPS3/Xbox 360「YAIBA: NINJA GAIDEN Z」を今回はレビューします。
PS3/Xbox 360「YAIBA: NINJA GAIDEN Z」は、
Team NINJAとcomcept の稲船敬二さんが贈る「忍者」×「ゾンビ」スラッシュアクションゲームです。
ゾンビ武器を温存する戦略性
本作はミッションに沿って敵を倒して行く、オーソドックスな3Dアクションゲームです。
敵キャラクターの大半はゾンビ系で、基本的には刀で滅多斬りにしていく訳ですが、
本作を攻略するうえで欠かせないのが「ゾンビ武器」です。
「ゾンビ武器」は一定ダメージを与えた敵から奪える武器で、
謎解きに活用できる他、特定の敵に対して圧倒的なダメージを与えることができます。
ただし使用には限りがあり、「ここぞ」という時に使う必要があります。
そのため武器を温存する楽しさがあり、
「このタイミングでは我慢するのか、それとも使ってしまう」か考える戦略性が生まれ、
パズルゲームにも通ずる楽しさが生まれていると思いました。
残酷描写による爽快感
このゲームはZ指定という事で、めちゃくちゃ出血描写があります。
ダメージを受けるもんなら血がドバーッと出て来ますし、切断描写も大量にありますから。
ですが、決して怖いゲームでは無く、アメコミテイストによって出血や切断をギャグに置き換えていて、
表現のグロさが爽快感に繋がっていると思いました。
「エクスキューブ」というアクションを使ってゾンビを連続で引き裂いて行くのはとても爽快です!
歯応えがある
このゲームは難易度ノーマルでもかなりの難しさを誇ります。
敵の攻撃はすぐに激しくなるから回避やガードは絶対にしなくてはいけませんし、
敵の耐久力が非常に高いので、強力な「ゾンビ武器」を敵から奪い取らなくては苦戦は必至です。
アクションゲームに腕が無い人は何十回、何百回もやられてしまうと思いますが、
この手のゲームで大切なトライ&エラーを繰り返す楽しさはしっかりとあり、
イライラしましたが、夢中でプレイしてしまいました。
また、経験値を稼いで新たなスキルをアンロックして行く要素や、
「ニンジャガイデン」シリーズではお馴染みの評価システムもあり、
その辺りも難易度の高さと相まって楽しさに繋がっています。
随所に用意されたギャグ要素
各ミッションの随所にはギャグが用意されていて、変な敵が大量に出て来ます。
ゾンビを題材にした作品かと思えばピエロが出て来たり、赤ちゃんのようなキャラクターが出て来たり、
舞台も忍者モノなので和風で攻めて来るかと思ったら下水道や宇宙に行ったりとか、
とにかくぶっ飛び過ぎまくっていてやりたい放題やっています。
各ミッションのタイトルもパロディ満載で面白く、開発者が好き放題作っている事は感じられました。
NINJA GAIDEN Zが遊べる!
開発者の悪ノリから生まれたと思うのが、このモード!
本作はゲームをクリアする事で、ファミコンテイストの「NINJA GAIDEN Z」が遊べます。
基本的な操作方法は本編と変わらないものの、
敵の引き裂いて武器を奪える「エクスキューブ」などの要素をカットしており、
代わりに残り人数の要素を取り入れ、カメラを横スクロールに変更したり、
インターフェースが8ビットテイストになっていたりとファミコンゲーム風にアレンジされていました。
昔のゲームっぽくしているだけあってゲームオーバーになったら最初からやり直しというハード仕様で、
本編以上にトライ&エラーが楽しいゲームになっていると思います。
おまけモードとは言え、侮れない内容。
ちなみにこれはファミコン版「忍者龍剣伝」をオマージュした作品だったりする。
もっと攻撃を分かりやすくしてほしい
全体的に攻撃の動きが早過ぎて、敵の攻撃も分かりにくいので、
ヒット&アウェイ戦法を推奨した作りなのにも関わらず、取りにくく感じられました。
攻撃の動きが早いのは忍者らしくてスピーディですが、
逆に言えば速過ぎて”ひるみ”が無い敵の場合は攻撃があったのか分かりにくい時があります。
また、敵にロックオンができないと言う事で敵の位置が把握できない時があり、
その敵も攻撃の合図が分かりにくく、全体的に耐久力が高いので理不尽さを感じられました。
アクションゲームで大切な爽快感は「エクスキューブ」発動時などに感じられたし、
トライ&エラーの楽しさもあると思いますが、もう少し基本部分を磨いて欲しかった。
グラフィックが見難い
本作はアメコミ調のグラフィックを採用しています。
そのおかげで残酷なゲームなのにポップさを醸し出していて表現がマイルドに感じられましたが、
一方ではグラフィックが見難くなっている気がしました。
現にこの記事に貼ってあるスクリーンショットを見ても、
イマイチどんなシチュエーションなのか分かりにくいですよね?
世界観にしても酸や血の描写が多く、ギャグも下ネタ寄りである事から下品な印象ですし、
正直なところ見た目に関してはかなり悪い作品に感じました。
開発もB級テイストの作品であると自覚しているでしょうけどね。
もっと敵の種類を増やしてほしかった
全体的に敵の種類が少なく、中盤からは以前戦った敵のオンパレードでした。
雑魚だったらともかく、ボスクラスの敵も3回くらい使い回して来るとは驚き。
確かに以前戦った時とは異なる「ゾンビ武器」を使っての戦闘になったりと、
同じ敵でもシチュエーションを変える事で新鮮さを生み出していますが、
早ければ5時間程度で終わってしまうボリュームの作品でここまで同じ素材を使い回して来るとは・・・。
1チャプターが長い
本作には全部で7つのチャプターが用意されていますが、長いものが多い気がします。
全体的に難易度が高く、何度もやり直す設定とは言え、
長いものでは1時間くらいかかるものがあり、展開も同じような敵が沢山出てきて冗長で、
もう少しチャプター数を増やして数を増やした方が良かった気が。
もう少し捻って欲しかった謎解き
各ステージは戦闘が中心になっていますが、
その合間にはアスレチックや謎解き要素も多少あったりします。
ですが、どちらもパターン化していて、もう少しバリエーションが欲しいと思いました。
特に謎解きに関してはゾンビを掴んでどこかにぶち込むものばかりで、
数少ない属性に気を使えば簡単に解けてしまうからもう少し捻って欲しかった。
ただ、サイバービジョン機能を使う事で「次に何をすれば良いのか」すぐに分かったのは良かったです。
個人的にアクションゲームで好きな死んで覚える楽しさは感じられる作品ですが、
視認性や演出面のせいで理不尽さを感じるところがあり、
また、冗長なところがあるので、合わない人にはとことん合わない作品だと思いました。
個人的には好みの要素が多いので熱中してプレイ出来ましたが、
「こんな人にはおススメできない」の項目に当てはまる人はクソゲー認定してしまうかも?
やり応えのある作品ではありますが、楽しめる人は非常に限られています。
こんな人には特におススメ。
・死んで覚えるゲームが好きな人。
・グロ系の爽快ゲーム好き。
・ゾンビ×忍者好き。
こんな人にはおススメできない。
・世界観を重視する人。
・アクションゲームが苦手な人。
・短気な人。
YAIBA: NINJA GAIDEN Z/お気に入り度【55/100%】
プレイした時間・・・約10時間
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このシリーズはノーマークでしたが先日のブロガー体験会の記事を読んで以来、俄然興味が湧きました。
なのでレビューを心待ちにしていましたよ!
僕は死に覚えゲーが好きですし、アメコミ調のグラフィックも好みなので楽しめそうです。
ただ、歯応えのある難易度と理不尽な難易度は似て非なるものだと思うので場合によってはイライラして投げたくなるかもしれません。
僕はミスの原因が自分にあると納得できるゲームは何度でも挑戦したくなりますが理不尽なゲームに対しては短気ですからw
1チャプターが長いというのはダレる原因になりそうですね。
オートセーブは小まめに入るんですか?
このゲームは値崩れしそうなので、とりあえず様子を見ようと思います。
実は先日のブロガー体験会の記事を読んで、どうしてもこのシリーズをプレイしたくなったのでWiiUの『ニンジャガイデン3 Razor’s Edge』をポチッてしまいましたw
まずはそっちをクリアしなくてはいけません!
>チキさん
死に覚えゲーが好きなチキさんだったら、
楽しめる可能性はあると思います。
ただ、理不尽に感じる部分があるのも確かなので、
そこをどう受け入れるか。
また、それ以上のプラス要素を感じられるかで、
印象が変わって来ると思います。
とりあえずエクスキューブで
敵をバンバン倒して行くのは爽快ですよー。
オートセーブは各チャプターの
細かいミッションをクリアして行く事でされます。
大体5~10分程度ですかねー。
ニンジャガイデン3 Razor’s Edgeは未プレイですが、
無印版を触ってみた感じでは、
ヤイバニンジャガイデンとはまた違った
感覚のアクションに感じました。
ヤイバはとにかくスピーディー。