【レビュー】CODE VEIN(コードヴェイン) [評価・感想] 「ゴッドイーター」ファンの趣向に合わせて作られたソウルライクゲーム!


CODE VEIN(コードヴェイン)/PS4

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は2019年9月に発売されたPS4/Xbox One「CODE VEIN(コードヴェイン)」のレビューをしていきます。

本作はドラマチック探索アクションRPGになりますが、「ゴッドイーター」から「ダークソウル」への架け橋になりそうな意欲作に感じました!

ハンティングアクションゲームとして知られる「ゴッドイーター」。

今回レビューする「コードヴェイン」は同作品のスタッフが手掛けた「DARK SOULS-Like(ダークソウル ライク)」なゲームになります。

しかし、「ダークソウル」と言えば高難易度アクションRPG。

キャラクターやストーリーにも面白さの比重が置かれた「ゴッドイーター」シリーズが好きなユーザーとの相性は良いとは言えません。

ですが、今回レビューする「コードヴェイン」はおすすめ出来ます。

というのもキャラクターやストーリーにも面白さの比重が置かれているうえに「ダークソウル」と比べて難易度が低いからです。

ここからは本作をプレイして思ったことを具体的に語っていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 3Dの入り組んだフィールドを探索していくアクションRPG。
  • フィールドの奥にはボスが潜んでいる。
  • MP(冥血)を使ってスキル技(錬血)を発動できる。
初リリース日 2019年9月26日
対応ハード PS4/Xbox One
ジャンル アクションRPG
推定クリア時間 25~35時間
売上 初週6.0万本(PS4)
発売元 バンダイナムコ

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良いところ

ダークソウルを投げた人でも楽しめる配慮が満載!

高難易度アクションRPGとして知られる「ダークソウル」。

本作が高難易度である主な理由は以下の通りになります。

  • 肩越し視点なので視界が狭い。
  • 全体的に暗くてマップを把握しにくい。
  • マップ機能が存在しないため道に迷う。
  • 敵から受けるダメージ量が大きい。
  • 数の暴力で押し寄せてくることがある。

そう!プレイヤーに与えられる情報量が少ないうえに被ダメージ量が大きいんです!

そこがマゾゲーマーとしては魅力ではあるんですが、理不尽に感じる人が多いのも確か。

一方、今回レビューするPS4/Xbox One「コードヴェイン」は「ダークソウル」をベースにしつつも程良い難易度にしていました!

最大の要因となるのがNPCとの同行システム。

「ダークソウル」でもNPCと同行するシチュエーションは多少ありましたが、本作の場合は常に同行して戦ってくれます。

このNPCがとにかく優秀で頼りになるんですよ~!

敵を見つけたら積極的に倒してくれますし、こちらの体力がなくなっても蘇生してくれますから。

この時点で基本的には単独行動だった「ダークソウル」とは難易度が大きく変わってきますが、それ以外にも緩和するシステムがあります。

なんと、プレイヤーの足跡がミニマップに表示されるんです!

しかもフィールドのどこかに隠されているヤドリギという花に触れることでミニマップに地形が書き足されていきます。

さらにNPCが敵の位置を教えてくれることもあるので、死角から理不尽な攻撃を受けるケースも減りました。

このように本作は難易度を緩和する要素が大量に存在します。

被ダメージ量の大きさやゲームオーバーのペナルティは「ダークソウル」と同じような感じなので簡単とまでは言いませんが、だいぶ難易度を落としている印象です。

「『ダークソウル』が気になるけど、難しいと言われているから手を出しにくい」

そんな方はまず本作に手を出してみるのも良いでしょう。

吸血鬼であることを活かした戦闘システム

このように「ダークソウル」をベースに難易度を落としている「コードヴェイン」。

もちろん、単なる低難易度版「ダークソウル」ではなく独自要素も存在します。

特に印象的なのが、主人公たちが吸血鬼である設定を活かした戦闘システム。

戦闘自体は「ダークソウル」のようなヒット&アウェイ戦法メインではあるんですよ。

でも、冥血というMPのようなリソースが存在し、それを使うことで様々なスキル技(錬血)を発動できるんです。

このスキル技を使った戦闘が本作最大の魅力に感じました。

スキル技の種類はゲームを進めることで大幅に増えて行くんですが、その中には「ダークソウル」では見られなかった大胆な効果を発動するものがあるんです。

防御力と引き換えに攻撃力や回避力を大幅に上げたり、倒れた仲間を蘇生させたり・・・。

スキル技の中には特定の仲間キャラと同行していないと使えないものもあるので、連携している感もありました。

そんなスキル技の錬血ですが、使い続けていくと0になって使えなくなります。

ではどうやって回復させていくのかと言うと、敵を吸血するんです!

敵の攻撃を弾く(パリィする)と吸血が発動し、大ダメージを与えると共に錬血も回復します。

この辺りのシステムは主人公が吸血鬼である設定を上手く意識していると思いました。

錬血&吸血の仕組みが分かってくると「ダークソウル」とはまた違った戦闘スタイルを楽しめて印象が変わってきます。

ゴッドイーターのようなストーリー&キャラクター性の強さ

もう1つ”ならでは”だと思ったのが、ストーリー&キャラクター性の強さ。

「ダークソウル」シリーズはイベントシーンがほとんど存在せず、キャラクター性も抽象的でした。

ですが、「コードヴェイン」の場合はイベントシーンがバリバリ挿入されるんです!

さすがにダンジョン探索中には挿入されませんが、突入前や突入後にはポンポン挿入されます。

長さで言うと10分前後。ここまで長いと一本のアニメを見ているかのようでした。

さらにキャラクター性を強調させるのが、先程も触れたNPC(バディ)との動向システム。

NPCはイベントシーンに登場する重要なキャラクターで、道中では様々な台詞を放ってくれます。

おかげで一緒の冒険している感が増して「ダークソウル」のような孤独感がありません。

この辺りは「ゴッドイーター」っぽいなぁと思いました。

あと、アバター制を取り入れているので主人公の見た目は自分でカスタマイズ出来ます。

全体的にはアニメ調のイケメン・美少女が目立っている印象で、この辺りもソウルライクゲームとしてみたら異色ですw

アバター関連で嬉しいのが、被り物をしていないのでゲームプレイ中も髪型などを眺められること。

「ダークソウル」などでは鎧によってせっかく作ったアバターの素顔が隠れてしまうことが多かったんですよ。

今作の場合、私服に近い格好で戦うことになるのでアバターの見た目が反映されやすく感じます。

キャラクタークリエイトのパーツも充実していますし、キャラゲー的な感覚で楽しめるかも!?

女性キャラの胸、デカすぎでしょ

豊富な成長要素

成長要素は「ダークソウル」に近く感じました。

基本的には敵を倒してヘイズと呼ばれるポイントを稼いでいくんですが、体力が0になってしまうとすべて失ってしまうんです!

※倒れた場所まで戻れば一度だけ回収が可能。

稼いだヘイズはヤドリギで消費してレベルを上げることが可能なほか、様々なクラス(ブラッドコード)のスキル(錬血)をアンロックする時にも活用します。

ポイントなのが、好きなタイミングでクラスチェンジできること。

なんと、いつでも剣士系になったり魔法使い系になれるんです!

こういうのって拠点じゃないと変えられないものなのにいつでも変えれるとは!?

しかもスキルの熟練度を上げることで異なるクラスへ引き継ぐことが出来ます。

このように本作は成長要素が豊富なので、試行錯誤を繰り返していけばクリアするのは難しくありません。

程良い探索要素

前述の通り本作にはマップ機能が存在します。

それ故に「ダークソウル」ほど奥深い探索は楽しめませんが、これはこれで独自の面白さを感じました。

マップ機能は最初から使える訳ではなく、ヤドリギという花に触れることで少しずつ描き込まれていきます。

するとマップの達成率が増していくんですが、そちらを100%にする楽しさを感じました。

というのもヤドリギの中には分かりにくい場所に隠されているものもあるからです。

ぼくは3DダンジョンRPGのマップ埋めが好きなので、これはこれで気に入っています♪

リトライ時のロード時間が速い!

ある意味、本作で特筆したいのがリトライ時のロード時間。

ソウルライクゲームでこれまで最も短いと思われていたPS4「仁王」をさらに上回るレベルで、ほぼ一瞬なんです!

この仕様はボス部屋前で重宝しました。

先程「ダークソウル」よりも難易度が低いと書きましたが、そうはいってもボスに負けることは何度もあります。

そんな時に一瞬でリトライができるとストレスを抑えられるので助かりました。

ただし、これは同じエリア内での話。

別のエリアへ移動する時やイベントシーン挿入時は長めのロード時間が発生するので全体のテンポは良いとは言えません。

特にイベントシーンが挿入される時のロード時間は長いので困りました。

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個人的に合わない&気になったところ

嫌われやすいアクションの挙動

本作のターゲットとなるユーザーは大きく分けて「ゴッドイーター」ファンと「ダークソウル」ファンの2つに分類されると思います。

しかし、アクション部分はどちらのユーザーにも嫌われそうな挙動をしていました。

「ゴッドイーター」の流れでプレイするとモッサリに感じる一方、「ダークソウル」の流れでプレイするとアクションに重みが足りません。

ぼくの場合、「ダークソウル」側のユーザーなので本作のアクションは安っぽさを感じてしまいました。

大きな要因となっているのが敵に攻撃を当てた時の効果音&リアクション。

効果音は爽快感がやや薄く、リアクションは怯み時の手応えが弱く感じます。

とは言え敵に攻撃を当てても怯みのモーションが全く入らないのは和ゲー(特に中小企業開発のタイトル)では珍しくありません。

しかし、本作はリアクション部分も拘っている「ダークソウル」のフォロワータイトル。どうしてもそちらと比較してしまいます。

中途半端なマップデザイン

マップデザインに関しても中途半端に感じます。

「ゴッドイーター」と比較したら入り組んでいて努力の跡は伺えるんですよ。

特に中盤以降のフィールドは立体的な迷路のようで探索する楽しさがありました。

しかし、同じような構造のマップが続くので「ダークソウル」と比べたら単調に感じます。

一応、ショートカットポイントや隠しアイテムなどもあるんですが、まるで「ダークソウル」開発者の弟子が見よう見まねで作ったかのよう。

意味深に見える扉があってもストーリーの流れで後から訪れることになりますし、リニアな感じもしました。

このように本作は「ダークソウル」で重要なアクションやマップデザインに関しての工夫が足りていません。

そこを最重要視している場合、あまり高い評価にはならないと思います。

押し付けがましさを感じるストーリー

ゲームを開始すると長いイベントシーンが挿入されます。

その後も定期的に長いイベントシーンが挿入されるんですが、「ダークソウル」側のユーザーとしては押し付けがましさを感じてしまいました。

「ダークソウル」の場合、イベントシーンは控えめで想像してストーリーを楽しむものだったんですよ。

ところが本作の場合、イベントシーンを垂れ流して様々なキャラクターとの出会いや別れ、過去を描いているんです。

特に過去の出来事を幻影で描くシーンは「なんでよく分からないキャラクターの過去を見ないといけないんだろう?」と思ってしまいました。

もちろん、ダンジョン内で仲間キャラクターと共闘することで思い入れが増して過去の出来事も気になっていくんですが、順序が逆なんじゃないかと思うんですよ。

大して思い入れもない時にイベントシーンを長々と見せられてあれこれ語られてもねぇ・・・。

そもそも、ストーリーが厨ニ的なのでイマイチ頭に入ってきませんw

この辺りの要素はソウルライクゲームとしてのフレーバーにはなっているとは思いますが、能動的な冒険を重視していると噛み合わせが悪く感じます。

入り組んだダンジョンを探索して「ボスを倒したー!」「次のエリアへ行こう!」なんて時に長々とイベントシーンを見せられてもねぇ。

イベントシーンを長々と描くことで様々な出来事が具体化されてドラマ性が生まれているのは確かですが、能動的に冒険している感は薄れてしまいます。

そこがぼくには合いませんでした。

改善の余地があるチュートリアル

ゲーム開始時にはチュートリアルが挿入されます。

しかし、チュートリアルの順序がおかしいんですよw

いきなりブラッドコード(クラス)の変更だの錬血(スキル)のセットなどでやらせてくるので混乱しましたw

そういうのは後回しにしてまずはフィールドでの移動や攻撃、ロックオンを説明するべきだと思うのですが・・・。

そもそも、チュートリアルという工程を挟むこと自体、ソウルライクゲームに慣れているとまどろっこしく感じます。

「ダークソウル」シリーズのように序盤のステージには床にメッセージを表示させて体で学べるようにしてほしかった。

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全体のまとめ

ソウルライクゲームとしては異色の味付けを加えた作品。

良くも悪くも「ゴッドイーター」チーム独自の味付けをしている印象で、「ダークソウル」とは似て非なる内容でした。

「難易度をマイルドにした分、用意されたストーリーを楽しんでほしい!」

そんな意図が感じられ、「モンスターハンター」をベースにストーリー性を強化させた「ゴッドイーター」の開発チームらしい作品となっています。

個人的には「ゴッドイーター」シリーズファンに向けたソウルライクゲームの入り口としてはアリなんじゃないかと思いました。

「ゴッドイーター」シリーズはモンハンライク(ハンティングアクション)ゲームになるんですが、実はこのジャンルって戦闘部分に関してはソウルライクゲームと共通点が多いんですよ。

例えば行動を取る度に減っていくスタミナゲージとか。

以前から「モンスターハンター」と「ダークソウル」は似ている部分があるなぁと思っていたので、両ジャンルの懸け橋となれば良いんじゃないかと思います。

(そう考えるとカプコンが真っ先にソウルライクゲームを出すべきだと思いますがw)

ですので、「ゴッドイーター」ユーザーが楽しめるのかどうかが一番重要なんじゃないかと。

そういう意味で「ダークソウル」側のユーザーであるぼくはターゲット層からややズレている印象ですが、それでも探索アクション部分は楽しめました。

正直、βテストをプレイした時はもっと微妙な評価になるんじゃないかと思っていたんですよ。

でも、レベルデザインは良く出来ているので製品版では休日に10時間以上ぶっ通しでプレイするほどハマったんです!

「やっぱりぼくはソウルライクゲームが好きなんだなぁ」と再確認しました。

「ゴッドイーター」ファンの趣向に合わせて作られたソウルライクゲーム!

こんな人には特におススメ。
・「ダークソウル」に挑んだものの挫折した人。
・美形キャラクターと一緒に冒険したい人。

こんな人にはおススメできない。
・「ダークソウル」並みに硬派なアクションや探索を求めている人。

CODE VEIN(コードヴェイン)/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約30時間

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6件のコメント

レビューあざます。
相変わらずヒットバック無い、ハイパーアーマー状態があるんですな。
あれ、本当に安っぽく見えるし、なんかモヤモヤするからやめて欲しいです(笑)
当たってんのか?ってなるし、糠味噌攻撃してる気分になる。
あわせてストーリーの件を見てると、個人的にスルー案件で良さそうかなと思えました。
Devil May Cry5のムービーでさえ辛かったんで(笑)

あなた、毎回毎回この手の○○○ライクゲームをバカにしたような発言をしますが、不快です。
こういうゲームを楽しむ→本家が気になって手を出す、というような人もいます。
逆(本家から亜流)の目線なのでしょうが、スマホゲーはプレイする利点が無いだのゲームレビューのコメント欄で似たような批判をした挙句、他のゲームに夢中です(それで本家メーカーのはべた褒め)と書くなど
ブログの管理人様と違って利点を探そうともしない狭量な方にしか思えません。
コードヴェインをネットワークテスト版からその間にブラッドボーンプレイしましたがどちらにも利点と欠点はありますよ。

おっしゃる通り、このゲームの利点はキャラクリの豊富さ、気軽に転職可能なこと、任意のヤドリギから任意のヤドリギへ移れる、NPCの優秀さ だと感じました。
ただマップ、ボスBGMとかはやはり安っぽいとしか思えなかったです。
アノールロンドに辿り着いて探索したときのワクワク感、ガスコイン神父戦のBGMの緊張感といったものがなかったのは残念です…
先述したように探索メインなのにマップが似たようなものばっかりなのはなぁ…
あとバクスタの範囲の狭さです。あれがかなり難易度を引き上げていると個人的に感じました。(乱戦を制しにくい…)
次回作ではそういった点の改善を期待したいです。

わざわざ私などのコメントにお目通しいただきまして、ありがとうございます。
不快でありましたらすみません。
今後自粛いたします。

さすが、クリアがお早いですね。そういう僕も、日曜日に1周目クリアしました。

kentさんの仰るとおり、これはこれでありって感じの出来栄えでしたね。
僕の場合、ソウルライクは完ソロでやってきたので、バディと一緒に戦うという経験はほぼ初めてですが、なかなか楽しいものでした。ヤクモさんは強すぎるけど笑
コレを期に、本家やその他ソウルライクに興味を持つ人がどれくらい出るんですかね?

クリアしたので、ボス戦完ソロに挑み中です。が、早々に挫けそう。。
バディ前提の難度なので、完ソロは下手すると本家どころかSEKIROより難しそうなんですよね笑 たった今、2番めのボス毒蛾をソロ撃破しましたけど、回復アイテムは尽き、残りHPは300未満という激戦でした。先が思いやられる笑

おお!同じくらいのタイミングでクリアされたようですねw

βテストの段階ではどう転ぶのか心配でしたが、これはこれで面白いと思います。

ソウルライクでは完全ソロを徹していましたか!?

そうなると、今作のバディは新鮮ですね。色んなバディを使ってみたところヤクモさんが一番しっくり来ます。

って完全ソロで挑んでいますかw

かなり激しい攻撃をしてきたのでそれはベリーハードじゃないですかw

毒蛾の時点でそんなにも苦戦するとは・・・!?