Demon’s Souls/PS5
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2020年11月に発売されたPS5「Demon’s Souls (デモンズソウル)」のレビューをしていきます。
本作はPS3で発売された同名タイトルのリメイク作ですが、今、プレイしても色褪せない面白さを感じました!
2009年に発売されたPS3「Demon’s Souls」。
ゲームがカジュアル路線に進むなか、一線を画した歯ごたえあるゲームバランスがコアゲーマーを中心に人気を博し、口コミで人気が広がっていきました。
やがて「SOULS-Like (ソウルライク)」というジャンルを生み出し、数多くのフォロワータイトルを生み出します。
そんな「Demon’s Souls」が11年の時を経てPS5という最先端のゲーム機に発売されたということで、面白くない訳がありませんw
ぼくの場合、毎度のことながらも徹夜でプレイするほどハマりましたw
ただ、「SOULS-Like」というジャンルは足し算の要領で進化を遂げていったので、今となっては物足りなく感じる部分もあります。
リメイクしてもそう感じてしまうのですから、「ダークソウル (DARK SOULS)」のようにリマスターで発売していたらどうなっていたことか・・・。
ここからはそんなPS5「Demon’s Souls」の良いと思った点からまずは書いていきます。
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- ステージクリア型の高難易度アクションRPG。
- 各ステージの最奥にはボスが潜んでいる。
- 倒れてしまうと経験値の役割を果たす「ソウル」を全て落としてしまう。
初リリース日 | 2020年11月12日 |
対応ハード | PS5 |
ジャンル | アクションRPG |
売上 | 初週1.9万本 |
推定クリア時間 | 20~30時間 |
発売元 | SIE |
目次
良いところ
別物レベルに生まれ変わったグラフィック
PS5版「Demon’s Souls」で特筆したいのが、別物レベルに生まれ変わったグラフィックです。
単純に映像がキレイになったのはもちろん、煙や光の表現が強調され、空気感が伝わるようになりました。
本作には大きく分けて5種類のエリアが存在します。
- 荒廃した城が舞台の「ボーレタリア王城」
- 入り組んだ鉱山が舞台の「ストーンファング坑道」
- いくつもの塔を登っていく「塔のラトリア」
- 瓦礫だらけの「嵐の祭祀場」
- 沼の奥へ進んでいく「腐れ谷」
いずれもわかりやすいテーマを設けているんですが、映像がキレイになったおかげでそれぞれ違った空気感が伝わってきました。
具体的に言うと、
- ボーレタリア王城では「煙たい」
- ストーンファング坑道では「暑い」
- 塔のラトリアでは「肌寒い」
- 嵐の祭祀場では「湿っぽい」
- 腐れ谷では「臭い」
と、探索をしていると肌で感じます。
これって凄いことだと思うんですよ。
ゲーム機から匂いが出てきたり、熱風が出てくることはないので、本来なら「臭い」「暑い」と感じることはありません。
でも、映像から伝わる空気感が凄いので、直感で「臭い」とか「暑い」って感じるんですよね。
とは言え慣れって怖いもので、数十時間もプレイしているとこの映像美が当たり前になってきます。
そんな目の肥えたぼくがPS3版「Demon’s Souls」を改めてプレイしてみたところ・・・
「なんじゃこのチープな映像は!?」
操作キャラ、フィールドが無機質でPS5版とは全然違うことに驚きましたw
2009年当時は「PS3ソフトとしては中の上」くらいの映像美に感じていたんですが、PS5版に慣れてしまうとチープに見えてしまいます。
本作をプレイしてPS3からPS5への進化。そして、11年の重みを感じましたw
家庭用ゲームって人によっては「PS2の頃から大して進化していない」と感じているかもしれませんが、そういう人にこそ本作をプレイしてほしいです。
「Demon’s Souls」のPS3版とPS5版を交互にプレイしたら進化していることが嫌でもわかりますからw
大幅にパワーアップした臨場感
臨場感や没入感はPS3版から大幅にパワーアップしています。
臨場感という点で注目したいのが、PS5コントローラ「DualSense」の内蔵スピーカーと振動機能です。
内蔵スピーカーからは色んな音が鳴ります。
攻撃をヒットさせた時の「ズボッ」という音、ガラクタにぶつかって崩れていく時の「ガラガラッ」という音。
とにかく色んな音がPS5コントローラから鳴るので、TVの音と相まって聴覚的な立体感が生まれています。
初めてガラクタにぶつかった時、PS5コントローラから「ガラガラッ」という音が鳴ったのでビビりましたよw
臨場感という点でもう1つ触れたいのが、PS5コントローラの細かな振動機能(ハプティックフィードバック)です。
PS5コントローラの振動機能はPS4と比べても細かくなっていて、今作では攻撃を与えた時の感触がダイレクトで伝わるようになっています。
敵に攻撃を与えると「あ、今、金属にぶつけたんだな」といった感触が振動によってわかるようになっているので、臨場感を高めている印象です。
感触という意味では、アダプティブトリガーを活かしたアクションも見逃せません。
本作ではR2トリガーボタンを押すことで弓矢を放てます。
すると、弓矢を引く時にR2ボタンの抵抗力が高まり、深くまで押し込みにくくなるので感触が伝わってきました。
本作は弓矢ゲーのところがあり、遠くから敵を攻撃する機会が割と多いので、トリガーボタンの抵抗力が変わる機能を活かしているように感じます。
大幅にパワーアップした没入感
没入感という点で注目したいのが、なんといってもロード時間の速さです。
本作ではエリア移動時、リトライ時などにロード時間が発生します。
PS3版の場合、長いと30秒以上も待たされたんですが、本作の場合、5秒も待たされませんw
「やられた!」と思ったらすぐに再開しますし、エリア移動も瞬時にできます。
「Demon’s Souls」は難易度が高いゲームで、クリアまでに100回はリトライをするのでこの恩恵は非常に大きいんですよ。
PS3版ではリトライ時のロード時間が大きなストレスだっただけに、すぐに再開できるのは助かりました。
それと、ロード時間が速いと経験値稼ぎも快適にできます。
ザコ敵は倒してしまうとエリア移動をしないと復活しないんですが、PS3版の場合、ロード時間が億劫だったんですよね。
本作の場合、前述の通りロード時間が一瞬なので、稼ぎ場を見つけたらすぐにレベルを上げることができます。
没入感という意味では、日本語音声に対応したことも見逃せません。
母国語に対応したということは字幕OFFでもNPC言葉がわかるようになる訳なので、没入感の向上に一役買っていますからね。
このように本作はグラフィック、空気感、臨場感、没入感。
あらゆる部分がPS3版から大幅にパワーアップしていています。
PS3版「Demon’s Souls」は発売当時、神ゲーとして絶賛されていましたが、本作を触ってからだと○○ゲーになってしまうかもw
そのくらい手を加えられています。
10年前の記憶が蘇る意地悪なステージ構成
ステージ構成の意地悪さは良い意味でPS3版から変わっていません。
- 炎を吹くドラゴンが驚異の「ボーレタリア王城」
- 迷路のように入り組んだ「ストーンファング坑道」と「塔のラトリア」
- 細い道を塞ぐように配置された敵が目立つ「嵐の祭祀場」
- 沼と強敵のコンボに泣かされた「腐れ谷」
どのステージもPS3版を良い感じに再現しているので、10年前にプレイしたPS3版の記憶が蘇ってきました。
本作の発売以降、「DARK SOULS」を始めとする後継作が毎年のように発売されたので、正直なところ、「Demon’s Souls」の記憶が薄れかけていたんですよ。
あれだけ苦しめられた「腐れ谷」でさえも「DARK SOULS 1」の「病み村」や「DARK SOULS 2」の「クズ底」に記憶を上書きされてしまいましたからw
でも、本作をプレイして「腐れ谷」は鬼畜だと改めて感じましたね。
エリア1の立体的な吊橋はもちろん、真っ暗な沼地を進んでいくエリア2はシリーズ史上最高難易度と言えるほどで、ショートカットルートを作るまでデカイ敵に何度も倒されましたw
「ストーンファング坑道」のエリア2で見られる迷路の構造も完全に忘れていましたし、本作で10年前の記憶を思い起こせてよかったと思っています。
中毒性を高めるシステム
PS3版で好評を博したシステムは本作でも継承しています。
特筆したいのが、倒れたらソウルを全て失ってしまう点です。
ソウルは敵を倒したり、アイテムを使用することで入手可能で、お金や経験値の役割を果たします。
ゲームを有利に進めるには必要不可欠な存在なのに、倒れたら0になってしまうんです!
しかし、倒れた場所まで戻れば一度だけ回収できるので、それが再プレイの意欲になるんですよね。
それ以外にも
- オンライン協力プレイ
- オンライン対戦プレイ
- ヒントメッセージの設置
- ストーリーの分岐
- ソウル傾向によって変化するゲームバランス
- 周回要素
といったシステムも継承しているので、2周目、3周目も新鮮に楽しめます。
本作の場合、新たにフラクチャーワールドが追加されたので、さらに長く楽しめるようになりました。
フラクチャーワールドは左右反転しており、通常の世界では右が正規ルートだったところが左に変わっています。
「Demon’s Souls」は左右対称(シンメトリー)のステージが目立っているだけに、左右反転すると迷う迷うw
ただ、単に映像を左右反転しているだけのようで、武器が左持ちになっていますw
惜しいところ
今、プレイすると若干物足りない
「Demon’s Souls」は間違いなく良作です。
しかし、この10年間に発売された本作の後継作と比べたら物足りなく感じる点が3点あります。
1つめは、ステージクリア型であることです。
本作は大きく分けて5種類のステージで構成されていて、それぞれ、エリア1、エリア2と進んでいきます。
ステージ間の繋がりはなく、後継作のように地続きではないので、今となっては”発見する楽しさ”に物足りなさを感じました。
2つめは、ボスの強さです。
ステージの最奥にはボスが潜んでいて、それぞれ攻撃技が異なっているんですが、後継作と比べて弱いんですよね。
ヘタレなぼくでさえも半数近くのボスを初見で倒せてしまい、道中の難しさとのギャップを感じてしまいました。
それと、全体の難易度も後継作と比べて低く感じます。
というのも「Demon’s Souls」って回復アイテムを大量に所持できるんですよ。
「DARK SOULS」シリーズのようにチャージ式の回復アイテムは存在しませんが、お店で大量に購入することができます。
「DARK SOULS」とは違い、お金の役割を果たすソウルの稼ぎ場さえ見つければ大量の回復アイテムを所持したまま進められるので、割とゴリ押しが通用するんですよね。
その点も半数近くのボスを初見で倒せてしまう要因の1つだったりします。
(一応、本作ではPS3版よりも所持できる回復アイテムが減らされていますが、それでも多い)
3つめは、竜頭蛇尾であることです。
PS3版が発売された当時はまだPS3初期と言える段階で、開発にこなれていないタイトルが目立っていました。
「Demon’s Souls」もそういうところがあって、完成度100%の状態で発売したようには感じられないんですよね。
各ステージのエリア3が異様なくらい短く、「ボーレタリア王城」を除けばほぼボス戦のみで構成されている点とか。
6つ目のステージと思われる「6番目の石碑」が崩れて飾りになっている点とか。
おまけにラスボスが○○で拍子抜けだったりして、「もっと作り込めなかったのかな?」という点がチラホラ見受けられました。
残念なことにリメイク版である本作でもその辺りを踏襲しているので、各ステージのエリア3が拡張されていることはありませんし、「6番目の石碑」も崩れたままとなっています。
それ故に今となってはボリューム不足に感じてしまいました。
せっかくリメイク作として発売するのだから、PS3版でやりきれなかったことをやりきってほしかったんですけどね。
本作を手掛けたのはBluepoint Gamesという外部の開発会社なので、そこが影響しているのかもしれません。
Bluepoint Gamesは過去に「ワンダと巨像」のPS4リメイク版も手掛けていました。
同作もPS2版を忠実に再現したタイトルで、ゲームプレイにはあまり手を加えていなかったので今回も同じような流れで作ったのだと思われます。
○ボタンで回避&ダッシュが戸惑う
×ボタンで回避。長押しでダッシュ。
これは、ソウル系のゲームでは常識となっています。
しかし、本作の場合、○ボタンで回避。長押しでダッシュなので混乱しましたw
PS5になってから×ボタンで決定。○ボタンでキャンセルがデフォルトになりましたが、まさか、こんなところに影響するとはw
もう慣れましたが、慣れるまでは戸惑います。
注意点
本作はPS3版を忠実に再現することを徹しているので、不親切な点も変わっていません。
レベル上げをするまでの手順がめちゃくちゃわかりにくい点。
重装備だとローリングの速度が遅い点など、「え?そこを教えてくれないの?」と思う点ばかりなので、シリーズデビューを果たす人は注意した方が良いでしょうね。
Demon’s Souls (デモンズソウル) (PS5)のレビューまとめ
PS3版を忠実に再現した良作。
リメイクと言いますが、ゲームプレイに関してはPS3版を尊重して作られています。
ただ、何もかも忠実に再現している故に今となっては物足りなく感じる部分も目立っている印象です。
映像部分を作り直してこう感じてしまうのですから、「DARK SOULS 1」のようにリマスター版で留まっていたらさらに厳しかったでしょうね。
「DARK SOULS 1」がPS4向けにリマスター化された時、「『Demon’s Souls』はどうするのだろう?」と思っていましたが、確かにこれを2020年に発売するならリメイクの方が良いですw
(欲を言えばPS3版で予定したと思われるステージを追加(ry )
話がややネガティブな方向へ行ってしまいましたが、今、プレイしても面白い作品であることは間違いありません。
実際、今回も1日10時間くらいぶっ通しでプレイするほどハマりましたw
PS3版の思い出も蘇ってきたので、プレイして良かったですよ。
本作をプレイして、「オリジナル版プレイヤーがリメイク版をプレイすると当時の記憶が蘇ってくるんだな」と再認識させられました。
あ・・・ちなみに、リマスターとリメイクの違いがわからない方はこちらの記事をご覧ください。
こんな人には特におススメ。
・PS3版プレイヤー。
こんな人にはおススメできない。
・難しいゲームが苦手な人。
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