どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は「Hollow Knight: Silksong(ホロウナイト シルクソング)」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください!
このゲーム、大変な盛り上がりを見せています!
発売当日にはニンテンドーeショップなど、各種ストアがサーバーダウン。Steamの同接数は50万人を超えて絶大な人気を誇っています。
そのため「なんか人気だから私も手を出してみようかな」と感じる方も多いと思いますが、ちょっと待ってください!
確かに人気なだけあって面白いゲームではあります。
ただビックリするくらい難しいゲームなので、軽い気持ちで手を出すと火傷します。ぼくの場合、クリアまでに500回はゲームオーバーになりましたw
まあこの手のゲームって難しい傾向にありますけど、本作はさらに上を行っている印象で、プレイヤーの心をへし折ってきますw
一体、なにがそんなに難しいのか?
本記事ではその辺りに触れながら「ホロウナイト シルクソング」をレビューしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
- 入り組んだマップを探索していく2Dアクションゲーム。
- 「俊敏なる脚」などアクロバティックなアクションを繰り出せる。
- 倒れるとお金(ロザリー)をその場に全て落としてしまう。
初リリース日 | 2025年9月4日 |
対応ハード | Switch2/Switch/PS5/PS4/Xbox Series/Xbox One |
ジャンル | 2Dアクション |
価格 | 2,300円(税込) |
推定クリア時間 | 25~50時間(腕前によって大きく変化) |
発売元 | Team Cherry |
目次
ホロウナイト シルクソングとは?

まずはゲームの概要を簡単に紹介します。本作は探索型の2Dアクションゲーム。
2017年に発売された「Hollow Knight (ホロウナイト)」の続編で、迷路のように入り組んだマップを探索してストーリーを進めていきます。
元々は2019年2月に発表されていましたが、その後は数年に渡って沈黙。本当に出るのかファンの間でヤキモキする時期が続いていました。
そんな中、2025年9月4日に急遽配信することが決まり、世界各地で大変な盛り上がりを見せています。
発売を喜ぶ声はもちろん、本作の発売を受けて発売日を変更するタイトルが現れるとか。
まるで「グランド・セフト・オート」や「モンスターハンター」の新作が出るときのような混乱が巻き起こりました。

なぜそんなにも盛り上がっているのか?ひとことで言うと、前作の「ホロウナイト」が革新的だったことがあります。
同作は「メトロイド」や「悪魔城ドラキュラ」に影響を受けた作りではありますが、戦闘が非常に作り込まれていまして、そこだけを切り抜いても楽しめるようになっています。
そのうえで「ダークソウル」で見られたデスペナルティの要素を搭載。
体力がゼロになるとお金をその場に全部バラ撒いてしまい、最後に休憩したところに戻されてしまいます。
ただ一回だけは回収することができるので、難易度の高さと相まって
といった感じで再挑戦したくなるように作られています。
すると、世界中で中毒者が続出。いつしか本作のような「メトロイド」や「悪魔城ドラキュラ」「ダークソウル」のシステムを融合したメトロイドヴァニア。
もしくはソウルヴァニア系のタイトルがインディーゲーム界のトレンドとなり、毎年のように類似作が発売されるようになりました。
という訳で「ホロウナイト」はメトロイドヴァニアブームの立役者とも言える存在なんですね。
あれから7年。ついに続編である「シルクソング」が配信されましたが、果たして期待に応えることはできたのか?
ここからは本作をプレイして感じたことを語っていきます。
簡単な感想

まず率直な感想なんですが、いやぁ楽しかった!
前作同様探究心を高めてくれる作りですし、手応え抜群なので、何度も繰り返し挑戦していました。
ただ前作を超えたのかと言うと、そこは意見が分かれると思いました。
アクション性とか、進化しているところは進化しているんですけどね。
前作ほどの革新性はありませんし、難易度の上げ方がぶっ飛んでいるので、人を選ぶ作りになっています。

なんでも本作、当初は前作の追加コンテンツとして作られていたみたいですね。
そのためか「ホロウナイト」の高難易度版みたいになっていて、前作をプレイしていること前提の作りに感じました。
イメージ的には「スーパーマリオブラザース1」に対する「2」みたいな感じかな?
あのゲームも狂ったような難易度でしたが、「シルクソング」も似たような味付けをしています。
個人的には難しいゲームってイライラしながら遊ぶものだと思っているのでこれはこれで楽しめたんですけどね。
時には首を傾げてしまうバランスのところもあったので、もうちょっと調整してほしいと思いました。
その辺りは残念ですが、ぶっ通しで遊べたのも確かなので、ここからは本作の良い点と惜しい点を深掘りしていきます。
良いところ
アクロバティックなアクション

「シルクソング」最大のポイントが、アクロバティックなアクションです。
今作ではホーネットが主役を務めていまして、最初から最後まで彼女を操作していきます。
でこのホーネット、前作のナイトと比べても運動能力に長けていまして、ゲームを進めると縦横無尽なアクションを繰り出すことができます。
ななめ下に突き攻撃をしたり、銛を投げた方向に高速移動したり。さらには猛スピードで走ることもできるので、前作以上にスピード感のあるアクションを楽しめるようになりました。
ボス戦ではこれらのアクションを使って戦えるので、慣れてくるとめちゃくちゃ楽しいです!

個人的にハマったのが、レース戦。彼女とは何回か戦うことになるんですが、縦横無尽なチャンバラを楽しむことができまして、特に最終戦は燃えました!
入れ違う時にななめ下の突き攻撃をしたり、カウンターを見越して回避の準備をするとか。前作とは全く違った戦いができるので、戦闘に新しい楽しさを生み出しています。

あとはアスレチックステージも慣れたら楽しいです!
足場から足場へ飛び移っていくのはもちろん、
- 前に掛けることができる「俊敏なる脚」
- 垂直の壁につかまった状態から跳躍する「接着の爪」
- 風に乗ったり空中を浮遊できる「漂着者のクローク」
- 銛を投げた方向に高速移動する「シルクの銛」
などマリオもビックリするくらいアクロバティックなアクションを使って進んでいくことになります。
前作でもアスレチック的なエリアはありましたが、今作はアクションの種類が増えているので、移動の楽しさが増していると思いましたね。
スタイルチェンジによる戦略性

このように本作のアクションは一新されていますが、前作のアクションも捨てがたいですよね?
本作ではそんな人に向けた要素も存在しまして、ゲームを進めるとクレストを変更できます。
これを変更すると攻撃のモーションやスキルが変化。
連続攻撃が出来るものもあれば重い一撃を食らわせるものがあったりするので、自分に合ったスタイルで戦うことができます。
その中には前作のナイトみたいな操作感のクレストもあるので、どうしても馴染めない人は放浪者を選択すると良いでしょうね。

個人的に好きなクレストは、獣者です。このクレストを装備すると、敵を切り裂くように攻撃できます。
さらに力を紡ぐことで激高状態となり、敵に攻撃を当てる度に体力を吸い取ることができます。
その代わり力を紡ぐだけだと回復できないんですが、攻撃することで回復できるので、ゴリ押しで戦えたりするんですよねw
ですのでムシャクシャしている時に選択するとストレスの解消になるので、とりあえず雑魚を倒したい時に使っていましたw

このようにクレストを変えることでアクションが変化しますが、忘れてはいけないのが装備スロット。
これは道具や防具を装備できるスロットで、種類によって効果が変化します。
シルクと引き換えに飛び道具を放てたり、特定の能力を強化したり。前作のバッジみたいな効果を発揮します。
最初は「種類が少ないかな?」と思っていましたが、探索をすることで色々見つかるので、終盤はどんな装備スロットにするのか?どんなクレストで戦うのかを考えながら楽しんでいました。
探究心を高めてくれるマップデザイン

前作で良かったマップデザインは今作でも継承されています。
最初は地図がないので、迷路のような洞窟をひたすら行ったり来たりすることになるんですけどね。
何度も往復していると頭の中で地図が出来上がってくるので、ここはどこと繋がっていて、どう行けば良いのか?徐々に覚えていけるのが楽しいです!
それで今は行けないところは新能力を使えたらいけるから忘れないよう覚えておくとか。探検家になった気分を味わうことができます。

そんな楽しさをさらに高めてくれるのが、地図の存在です。
地図は各エリアのどこかで入手できます。ただ入手できても隠しエリアが分からなかったり、完璧には記されていなかったりするので、完成するには怪しいところを探索して埋めないといけません。
その感覚がプチプチを潰すような楽しさがあるので、クリアしたエリアもつい隅々まで探索したくなるんですよね。

用意されているエリアは数十種類。中にはクリアとは直接関係のない寄り道的なエリアがあったり、意外なエリアと繋がっていたりするので、探索をする毎に発見があります。

この辺りは前作にも言えることですが、今作ではサブクエスト的な要素が強化。
ゲームを進めるとNPCの依頼をこなすことになりまして、特定の素材を集めたり、手がかりを頼りに探索をしていきます。
RPGではよくある要素ではありますが、前作では控えめだったので、探索の味付けとしては良いと思いましたね。
圧倒的なコスパの良さ

今作もあり得ないくらいコスパが良いです。
価格は2,300円なんですけど、その割にはボリュームが凄いんですよね。
クリアまでのプレイタイムは早い人だと20時間ちょっと。ぼくみたいに寄り道しまくっていたり、ボスに苦戦すると50時間くらい掛かります。
しかもエンディング後も隠しエリア的な要素が満載なので、極めようと思ったら100時間はかかる勢いです。
マップや敵の種類も多彩ですし、これを2,300円で売るとは驚きましたw
まあ海外では19.99ドルなので、向こうでは3,000円くらいの価格設定になるんですけどね。
それでも6,000円のゲームみたいな充実感がありますから、コスパがぶっ壊れていますw
メトロイドヴァニアって短いものだと10時間前後。長くても20~30時間程度ですから、ボリューム感は同ジャンルの中でも群を抜いています。

しかも本作、Switch版からSwitch2版へのアップグレードがたったの100円なんですよ。
Switch2版ですとロード時間が短縮したり、解像度が上がりますし、最大120fpsで遊べますから、より高品質な体験を味わうことができます。
特に携帯モードで遊ぶと無条件で超滑らかな120fpsの映像で遊べるので、さらにお得な印象を持ちました。
惜しいところ
お金を稼げるポイントが少ない

お金稼ぎのバランスは改善の余地があります。
今作でも通貨(ロザリー)が存在しまして、これを使ってゲームを有利にしていきます。
お店で便利アイテムを買うのはもちろん、休憩所のベンチを解禁したり、駅を開通したり。何かと必要になるんですが、前作よりも稼げるポイントが限定されています。
というのも、お金を落とさない敵が増えたからです。

前作では大抵の敵を倒すとお金を落としたんですが、今作では半分以下に減っていまして、代わりに道具を使うときに消費する「殻の破片」を落とします。
それ故にお金を全く稼げないエリアがチラホラあるので、休憩所とか、駅を開通できなくて困ることがありました。
何故かと言いますと、お金は倒れたらその場に全てばら撒く(※)仕様が継承されているからです。
※もう1回倒れるまでは回収可能。
特に訪れたばかりのエリアでは道中でミスをすることが多々あるので、奥へ行くときには一文無しの状態になることが多くあります。
そんな中でお金が必要になった時は理不尽に感じました。
まあ今作では倒れてもお金をばら撒かないようアイテムに変換する仕様があるので、稼げないエリアではこれを上手く使えってことなんでしょうけどね。
いろんなエリアで敵を倒してお金稼ぎをするのが好きだったので、楽しみが奪われてしまった気がしました。
これは消費アイテムなので、なくなったら補充するみたいな感じです。
使わない時は使いませんし、倒れても無くならないので、手に入っても嬉しくないことが多くありました。
一方でお金のロザリーは何かと使うので、ドロップする頻度をもっと調整したほうが良いと思いましたね。
やや強引な難易度の上げ方

今作は異常なくらい難しいです。前作も難しかったんですが、そのさらに上を行っています。
だからこその達成感があると思いますし、中毒性を高めているところもあります。
実際、アクロバティックなアクションを駆使してのアスレチックとか、ボス戦は慣れると楽しいと思いましたし、前作とは違った体験を味わえました。
だた難易度を上げることばかりに意識が行ってしまっている印象で、プレイヤーの心理状態を考慮に入れてないと思う箇所がいくつかあります。

まず気になったのが、体力の低さです。初期状態だと体力は5ポイントあります。そのうえで力を紡ぐと体力を3ポイントも回復できるので、一見すると余裕があるように感じます。
ただ序盤から体力を2ポイント減らしてくる敵が出てくるので、実質3ポイントしかないんですよね。
しかも体力の最大値を増やす「仮面の破片」がなかなか見つからないので、中盤まで体力が5〜6ポイントの状態で進めていました。
それだったら実質3ポイントの状態が中盤までずーっと続くことになる訳ですから、かなりキツイです。

あと気になったのが、数の暴力。今作では妙に雑魚のラッシュ戦が多くありまして、1対2。もしくは1対3で戦うシチュエーションが目立っています。
その場合、複数の敵の動きを把握したうえで攻撃と回避をしないといけませんから、ヒットアンドアウェイがしにくいんですよね。
それだけならまだしも、敵の中にはバックステップがやたらと優れている奴が多いので、攻撃がなかなか当たらなかったり、そもそも叩いてもなかなか倒せなかったり。
プレイヤーの心理的に気持ち良くない仕様が目立っているので、ちょっと難易度の上げ方が強引に感じました。

特に「高貴の広間」で挑む雑魚ラッシュはめちゃくちゃ難しくて、ここだけで50回はリトライをしましたw
これ、ストーリーの進行上で絶対に挑まないといけないんですよねw
なんとかコツを掴んで倒せましたけど、それまではめちゃくちゃイライラしましたから、人によっては血管がブチ切れてしまうんじゃないでしょうか?w

個人的に殺意が湧いた敵は、「エンセキバエ」です。
コイツ、空中を浮遊しているうえに爆弾を投げてくるので、奴より下に行ったら大変なことになります。
「深層の港」の奥にいるので、これからプレイする方は覚悟しておいてくださいw
いまとなっては気になる快適性

基本的な仕様は前作と一緒なので、いまとなっては気になるところがありました。
特に感じたのが、休憩所の少なさです。
今のメトロイドヴァニアとか、ソウルライクゲームってボス部屋の前にはほぼ確実に休憩所を設置するのがお作法となっています。
ところが本作ではボス部屋のちょっと前のところに設置されていることがチラホラあるので、倒れる度に難しいアスレチックをこなさないといけない箇所がありました。

特に「暴風の石段」のボスは強いので、ボス部屋の前に休憩所がなかったのはキツかったです。
このエリア、不安定な足場に暴風、空中を浮遊する敵の徘徊と嫌らしい要素が満載なので、無傷で目的地へ向かうのが難しいんですよね。
ほかにもマップが広い割にワープできるポイントが少ないとか。良くも悪くも前作と変わっていないので、前世代的に感じるところがあります。
メトロイドヴァニアって「ホロウナイト」の登場以降、洗練されまくっていきましたからね。
移動のストレスを極力なくして、強敵とはすぐに再戦できるようにするとか。ユーザーフレンドリーな作品が増えているので、そういうゲームに慣れているとキツイところがあります。
もちろんこの味付けが「ホロウナイト」と言えばそうなんですが、もう少しユーザーに寄り添った作りにしてほしいと思いました。
ホロウナイト シルクソングのレビューまとめ

ここまで「ホロウナイト シルクソング」について語っていきました!
簡単にまとめると、
- 前作プレイ前提の鬼畜ゲー!
- 理不尽なところもあるが、中毒性は抜群!
といった感じです。
近年のゲームでは群を抜いて難しいので、アクションゲームが苦手な人にはおすすめしません。
難易度の上げ方も強引なところがあるので、アクションゲームが得意でもストレスを感じてしまう恐れがあります。
という訳で話題性に反して人を選ぶ作りではあるんですが、前作で良かった中毒性は継承されているので、慣れてからは夢中で遊んでしまいました。
確かに「コイツ被ダメージデカすぎだろ!」「なんでここでお金を要求してくるんだよ!」とかいろいろ突っ込みたくなるところはあります。
ただ2周目、3周目と進めていくとコツが分かってくるので、自分の上達を実感できました。
慣れてくるとイライラポイントもサクサク進めたりしますし、プレイヤーのスキルレベルによって印象が全然変わるゲームだと思いましたね。
ですのでこれから購入される方は前作をもう一度エンドコンテンツまで進めることをおすすめします。
そうしたらプレイヤーのスキルのレベルが50くらいにはなるでしょうから、序盤くらいはサクサク進むと思います。
ぼくの場合、前作をやり込んだのが5年以上も前なので、序盤のボスからボコボコにされましたw
前作をやり込んだ直後だったらもう少しスムーズに進めたと思うので、もっと予習しておくべきだと思いましたねw
こんな人には特におススメ。
・アクションゲーマー。
・探索好き。
こんな人にはおススメできない。
・短気な人。
・アクションゲームが苦手な人。
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
本記事の動画版

