どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2015年3月に配信されたXbox One「オリとくらやみの森(Ori and the Blind Forest)」のレビューをしていきます。
本作は大自然を舞台にした探索型2Dアクションゲームですが、雰囲気の良さと手応えを両立させた名作でした!
ゲーム機の表現力が高まるにつれて増えてきた雰囲気ゲー。
多くのタイトルは雰囲気を味わってもらうため極力ゲーム側が邪魔しないようなバランス調整になっている印象です。
それ故にゲーム性が薄く感じてしまうことも多いんですが、本作の場合は雰囲気の良さだけではなく手応えも持ち合わせています。
ぼくは数多くの雰囲気ゲーをプレイして物足りなさを感じていたので、手応えも持ち合わせている本作はドツボでした!
そんなXbox One「オリとくらやみの森」の良いと思った点からまずは書いていきます。
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- アリ地獄のような構造の2Dマップを探索するアクションゲーム。
- 新しい能力を身に付けると新たな道が切り開かれる。
- マップ画面に記された場所へ進んでいくのが目的。
初リリース日 | 2015年3月11日 |
対応ハード | Xbox One/Switch |
ジャンル | 2Dアクション |
推定クリア時間 | 8~12時間 |
価格 | 2,160円(税込) |
発売元 | マイクロソフト |
目次
良いところ
宮崎駿作品を思わせる世界観
ゲームを起動してから5分後、ぼくは早くも感動してしまいました。
だって、2Dで描かれた大自然の描写が異次元レベルなんですもん!w
特に驚いたのが、風でなびく草木の動き。
2Dグラフィックであるにも関わらず1枚1枚の葉が滑らかに動くので、ホンモノと錯覚してしまうほどの説得力があります。
BGMも大自然の躍動感を見事に演じていて、まるで「スーパードンキーコング」シリーズでお馴染みのデビッド・ワイズ氏が作曲したかのよう。
本作の開発者は宮崎駿作品の影響を受けているようですが、アニメーションのクオリティは越えていると言っても良いくらいのインパクトがあります。
ガチなゲームバランス
このように本作は雰囲気に力を入れた作りになっています。
でも、この手のゲームって雰囲気が第一でゲーム性は二の次であることが多いので、そちらを重視している者としては物足りなく感じることが多いんですよ。
なので、本作をプレイする前も
「ゲーム性よりも雰囲気を第一にプレイしてみるかぁ・・・」
なんて思っていたんですよ。
ところがゲームを開始すると・・・
序盤から敵の攻撃が激しいじゃないですか!?
そのうえ体力も少なめで、ある程度進めるとシビアなジャンプアクションを要求されました。
二段ジャンプ→壁キック→滑空→敵の利用
中盤以降はこのようなジャンプアクションを行わないといけないので、「スーパードンキーコング」や「レイマン」もビックリするレベルですw
それでいて所見殺しの罠が多く、強制スクロールエリアもあります。
それ故にぼくはクリアまでに400回もミスをしてしまいましたw
「仕事で疲れた体を癒すために雰囲気ゲーをプレイするぞ~」
なんてフワフワした気持ちでプレイしようとしたら大やけどしてしまいます!
救済措置らしい救済措置もないので、アクションゲームが苦手な人にはおすすめ出来ません。
雰囲気が良いのにアクションがシビアとは、一体誰をターゲットにしているのかw
まさか、雰囲気の良さもシビアなアクションも好きなぼくに向けて作ってくれたのでしょうか?w
なんて思いたくなるほど本作は個人的にドツボでした。
チェックポイントを管理する楽しさ
実は本作、チェックポイントが非常に少なかったりします。
初見殺しなのに10分以上も前に戻されることも珍しくありません。
こうして書くとしんどいゲームに見えますよね?
安心してください、好きな場所に「ソウルリンク」というチェックポイントを設置することが出来ますから。
難関ポイントでも「ソウルリンク」を設置すれば瞬時にその場から再開できるので、「トライアルズ」シリーズもビックリするほど爆速リトライが出来ますw
ただし、「ソウルリンク」を設置できる数には限りがあるので、ポンポン使用することは出来ません。
これが新たな駆け引きを生み出していて、チェックポイントを自分で管理する楽しさを生み出しているんですよ。
ある程度進めてからは
「ここでチェックポイントを作成するべきか?」
「いや、勿体ないからもう少し粘ろう!」
と自分の中での葛藤が生まれ、オートセーブが当たり前になった最近のゲームにはない楽しさを感じられました。
この感覚、セーブ回数に制限があった初期の「バイオハザード」をプレイしていた頃のよう。
探索が楽しい
実は本作、「メトロイド」や「悪魔城ドラキュラ」のような探索型2Dアクションゲームだったりします。
マップはアリ地獄のような構造になっていて、分岐がいくつあるのか数えたらキリがないくらい。
しかし、初期状態では行動できる範囲が限られてしまい、狭い範囲しか探索が出来ません。
そこで重要になってくるのが新たな能力。
各地を探索していると入手できる新たな能力を使うことで今まで行けなかったところにも行けるようになります。
その奥は新たなエリアに繋がっているかも知れませんし、強化アイテムが設置されているかも知れません。
キャラクターを強化して徐々に行動範囲を広げていく楽しさ。
この点に関してはまさしくメトロイドヴァニアでした。
寄り道が楽しい
前述の通り本作の難易度はかなり高めです。
初期状態だとあっという間に体力が0になってしまい、何度もリトライを強いられることになりますが、だからこそ寄り道をする必然性が生まれていました。
寄り道をすると以下のような恩恵を受けられます。
- 体力の最大値を増やせる。
- チェックポイント設置の上限を増やせる。
- 経験値を溜めてキャラクターを強化できる。
寄り道は主に探索や戦闘になりますが、いずれもしっかりこなすことで主人公の能力値が飛躍的にアップします。
体力の最大値なんかは初期状態とは比べ物にならないくらい上がりますし、アイテムの隠し場所がマップにも表示されるようになりますからw
ですので、最初は苦戦するかも知れませんが、粘り強くすれば決して難しいゲームではありません。
惜しいところ
常に急な坂道を登らされる
何度も言うように本作の難易度は非常に高いです。
しかもチェックポイントの管理を怠っていると物凄く前に戻されてしまいます。
レベルの概念があるとは言えある程度アクションゲームの腕がないと厳しいでしょう。
欠点らしい欠点はありませんが、ガチ過ぎる故に緩急が付いておらず、長時間プレイすると疲れてしまいます。
だからこそクリアした時の達成感があってぼくは好きなんですが、合わない人が出てきてもおかしくはありません。
全体のまとめ
「こんなゲームを待っていたんだよ!」
思わずそう叫びたくなるくらい気に入りました。
だって、今までに何度も雰囲気や世界観が良いのと引き換えにゲーム要素が薄くて物足りなく感じる作品に出会ってきましたから。
あまりにも出会ってしまったので、雰囲気とゲーム性はトレードオフなのかと思ってしまいましたもん。
本作の場合はどちらも上手く両立させているので、個人的には良いとこ取りのゲームに感じました。
エンディングも感動的なので、それまでの苦労によってカタルシスが半端なかったですw
かなり人を選ぶ作品ですが、是非、あなたにもクリアした時のカタルシスを味わってほしい。
本作をプレイして「ゲームって素晴らしいな!」と改めて思いました。
雰囲気の良さと手応えを両立させた名作!
こんな人には特におススメ。
・高難易度アクション好き。
・世界観を重視する人。
・探索アクション好き。
こんな人にはおススメできない。
・アクションゲームが苦手な人。
オリとくらやみの森(Ori and the Blind Forest)/お気に入り度【90/100%】
プレイした時間・・・約8時間
おまけ
オリとくらやみの森 ディフィニティブエディションについて
「オリとくらやみの森」から1年後、完全版の「ディフィニティブエディション」が配信になりました。
「ディフィニティブエディション」の追加要素は以下の通り。
- 新たな探索エリア
- 新たなストーリー
- 新アクション
- ワープ機能
- メイキング映像
- トレーラー映像
- コンセプトアート
目玉となる新たな探索エリアは最初のセーブポイント付近に追加されます。
新たな探索エリアで特徴的なのが、本編ではあまり見られなかった明るいロケーションが用意されていること。
新アクションも2つ覚えることが可能で、新たなギミックを楽しめました。
ストーリー要素も多少追加され、前日端的な回想を楽しめます。
とは言え新たな探索エリアは30分程度ですべてを回れてしまうレベルなので、過度な期待は禁物です。
個人的にはメイキング映像、トレーラー映像、コンセプトアートの追加が一番嬉しく感じました。
メイキング映像で印象的だったのが、音の収録。
凄くリアルな音だなーと思っていましたが、実際に録音していたとは!?
収録スタジオに石を持ってきてジャリジャリ音を鳴らすシーンが映し出されますがシュールでしたw
ちなみに難易度は追加エリアで習得できるダッシュのおかげで少し下がっています。
ダッシュを使えば強制スクロールエリアが楽になるので、特にその辺りではリトライの回数を大幅に減らすことが出来ました。
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Oriは去年のマイクロソフトのカンファレンスで見てから気になっていました。
最初は買うつもりでいたんですが発売前後のレビューで「難易度がとても高い」という声が多く、私はそんなに難しいゲームをプレイできる自信がなかったのでやめました・・・。
個人的にはもっと誰でも遊べる難易度だったらよかったのになぁと思います。