ソニックフロンティア/Switch / PS4 / PS5
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
みなさんはソニックフロンティアというゲームをご存知でしょうか?
本作はスマブラにも参戦したソニックが主人公のアクションゲームでして、セガがこの冬、本気で売り出そうとしています。
TVCMにはあの人気YouTuberフィッシャーズを起用。
エンディングテーマにはONE OK ROCKを起用して、日本人にも興味を持ってもらえるように売り出しています。
ゲームとしても本気で作られていて、今作ではシリーズ初となるオープンワールド風のマップを採用。
パッケージデザインは「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」を彷彿とした感じとなっていて、発表時はソニック版ブレワイなんて言われていました。
そのためゼルダ好きで注目されている方もいると思うんですが、実際にはどうなのでしょうか?
結論から申しますと、ゼルダっぽい部分も多少ありますが、本質的には違うと思いました。
どちらかというと3Dマリオに近く、同シリーズのファンにプレイしてもらいたい作品です。
ここからは多角的な視点で「ソニックフロンティア」をレビューしていきますので、ぜひ、最後までご覧ください。
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- 広大な島々を舞台にした3Dアクションゲーム。
- フィールドに隠されたカオスエメラルドを集めていく。
- 「電脳空間」では従来型のステージを楽しめる。
初リリース日 | 2022年11月8日 |
対応ハード | PS5/PS4/Xbox Series/Xbox One/Switch |
ジャンル | 3Dアクション |
推定クリア時間 | 20~30時間 |
発売元 | セガ |
目次
ソニックフロンティアとは?
まずは「ソニックフロンティア」の概要を簡単に紹介します。
本作は「ソニックフォース」以来、5年ぶりとなる「ソニック」シリーズの完全新作で、広大な島々を舞台にしています。
ソニックと言えば世界的に人気のシリーズで、特に1991年発売の「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」 は全世界で1500万本以上を売り上げました。
その人気ぶりはあの任天堂も認めるほどで、2007年からはマリオとの共演を果たします。
しかし、近年は人気が低迷気味で、以前ほどの勢いはなくなってしまいました。
新作の販売本数は右肩下がりで、ゲーム自体の評価も低迷。
一応、実写映画は世界的なヒットを記録しましたが、ことゲームに関してはヒット作を出せていなかったんですね。
そんな状況の中で発売される今作はシリーズ初となるオープンワールド風のマップを採用。
ゲームデザインもスタートからゴールを目指す形式から広大なマップを自由に探索する形式に刷新され、大きく生まれ変わりました。
この判断は果たして正解だったのか?
ここからは「ソニックフロンティア」の良い点や惜しい点を語っていきます。
良いところ
遊びが詰まったワールドマップ
本作で特筆したいのが、ワールドマップに大量のアスレチックが設置されていることです。
グラインドレール、スプリング、ダッシュプレートなどなど。
お馴染みの仕掛けが大平原や荒野の中に設置されていて、その果てにはちょっとしたご褒美が設置されています。
過去作と違うのが、どこから攻略しても良いことです。
Aの地点に設置されたアスレチックを攻略するのか?
それともBの地点に設置されたアスレチックを攻略するのか?
全てがプレイヤーに委ねられているので、自由度が増しているんですね。
過去作でも分岐ルートが用意されていましたが、今作ではそのうえでスキップしても良いように設計されているので、印象が全然違います。
ゲームを進めていくとワールドマップに仕掛けが増えていき、シームレスに行き来できるようになるので、島全体が巨大なアスレチックなんじゃないかと思いました。
アスレチック以外の仕掛けも満載で、
- 謎解きやミニゲームを楽しめる「ギミック」
- ソニックの行く手を阻む「守護神」
- 電脳空間へとワープできる「ポータル」
- アイテムを使って解放できる「カオスエメラルド」
も至るところに設置。
少し進むだけで新しい発見が待ち受けているので、退屈することなく探索ができます。
この点は「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」に通ずるものがあると思いましたね。
同作でもフィールドを探索しているとコログや祠などが次から次へと見つかって止め時を失ったものですが、「ソニックフロンティア」でも探索をしていると似たような症状に陥ってしまいます。
単純に設置されている仕掛けの密度が凄いというのもありますが、攻略したくなる動機付けも秀逸なんですよね。
例えば「ギミック」を解いたらワールドマップに情報が追記されて行きます。
で、マップの構造とか、仕掛けの配置が少しずつ分かるようになっているんですが、憎いことに次の「ギミック」がどこにあるのか高確率で判明するんですよ。
マップの解放率を上げたい場合、次の目的地が判明したということになりますから、ついつい次の「ギミック」を解きに行きたくなるんですよね。
オープンワールド系のゲームでマップは非常に重要です。
フィールドが広大だからこそ、どこに何があるのかマップに記されていたら効率がグーンと上がるので、解放率を上げるために「ギミック」を積極的に解きたくなるんですよ。
この点は「ブレスオブザワイルド」のシーカータワーや祠に通ずるものがあると思いましたね。
他にもワールドマップのBGMが物静かだったり、アイテムを集めてソニックのステータスを高める成長要素があったり。
「ブレスオブザワイルド」との類似点を挙げたらいくつかあります。
ただ、本作のゲームジャンルは3Dアクションで、「ブレスオブザワイルド」はアクションアドベンチャーゲームです。
ジャンプやダッシュでアスレチックをこなしていくという本質的な面白さが違うので、それよりは「スーパーマリオ オデッセイ」を始めとする箱庭探索型の3Dマリオに近いと思いました。
特に「あっちに浮島があるけど、どうやって行けば良いのか?」なんて謎に直面した時は「スーパーマリオ64」で宙に浮いた「パワースター」をどうやって取るのか考えていた頃を思い出して懐かしくなりました。
ゲームの目的として、「カオスエメラルド」を集めるというものがあります。
このアイテムは複数存在して、全て集めるとストーリーが進むようになっているんですね。
しかし、「カオスエメラルド」は封印されていて、解除するには「エメラルドキー」が必要。
だけど、「エメラルドキー」を集めるには・・・
といった感じで色んなアイテムを集めたくように作られているので、マップを隅々まで探索したり、アスレチックをこなしたくなるんですよ。
どうでしょう?「スーパーマリオ オデッセイ」を始めとする箱庭探索型の3Dマリオに近くないですかね?
各地を探索してアスレチックをこなし、アイテムを集める。
まさか、ソニックでこんな体験を味わえるとは思いませんでしたよ。
元々、ソニックは「スーパーマリオブラザーズ」の影響を受けて作られた作品ですが、今作は「スーパーマリオ64」とか、「スーパーマリオ オデッセイ」のゲームデザインに近付いたと思いましたね。
ぼく自身、探索型の3Dアクションゲームは大好物なので、各地を探索している時は「これ、3Dマリオじゃん!」といった感じで興奮しました。
舞台となるワールドマップは5種類。
それぞれ分離しているので完全なオープンワールドではありませんが、いずれも広大で、ハイスピードなソニックでも端から端まで行こうと思ったら数分は掛かります。
こういうのって慣れてくると移動が面倒になってきますが、ゲームを進めていくとワープ機能が使えるようになるので、面倒さはほとんどありませんでしたね。
ハイスピードアクションが楽しい電脳空間
ここまでワールドマップに遊びが詰まっていることを語っていきました。
ですが、ソニックと言えばハイスピードでアスレチックステージを攻略していくゲームで、ステージの構造は奥へ奥へと進んでいく感じでした。
マップが広大になったことで
と感じた方もいるかもしれませんね。
確かに従来のソニックとは方向性が異なっていますが、安心して下さい。
今までのソニックの良さもしっかり残されています。
というのも、ワールドマップには「ポータル」が設置されていて、解除すると電脳空間に行けるんですよね。
「電脳空間」はステージクリア型のアクションステージとなっていて、スタートからゴールを目指していきます。
多少の分岐はありますが、基本的には一本道で、クリアタイムとか、ゴールした時に持っているリングの数とか。
そういうのを競うのが目的なので、従来のソニックそのものに感じました。
しかもですね、多くの電脳空間は歴代シリーズをモチーフにしているので、過去作を遊ばれた方ですと懐かしさを感じられるんですよ。
この仕掛けの配置は「ソニックアドベンチャー2」の「シティエスケープ」と一緒だなとか。
色んなオマージュネタが詰まっているので、電脳空間はシリーズファンに向けたサービスなんじゃないかと思いました。
1ステージをクリアするのに掛かる時間は1~2分程度。
従来の作品と比べて半分程度に縮小されていますが、ステージの数は倍増しているので、ボリューム的には十分にあります。
ある条件を満たすとステージセレクトができるようになりますし、ステージクリア型のソニックが好きな方でもガッカリしないよう気を配って作られていると思いましたね。
パワーアップした戦闘システム
戦闘システムは大幅に強化されています。
従来の作品ではホーミングアタックで敵にぶつかるのを繰り返していく感じでした。
一方、今作ではホーミングアタック以外のアクションを大幅に追加。
光の帯を残しながら移動できる「サイループ」、激しい連続攻撃を繰り出す「ファントムラッシュ」、高速のキックで無数の衝撃波を飛ばす「ソニックブーム」などなど。
スキルポイントを使って様々なアクションを追加できるので、色んな戦い方ができるようになりました。
慣れてくると超サイヤ人なんじゃないかと思うくらい、ハイスピードでド派手なアクションを繰り出せるようになるので、戦闘の楽しさも過去作から上がっています。
ボス戦によってはアスレチックと連動した形式となっていますし、退屈させないよう気を配って作られていると思いましたね。
もちろんBGMもソニックらしい激しい感じとなっていて、スーパーソニックに変身した時には海外バンドのカッコいいボーカル曲が流れたりします。
ワールドマップのBGMは物静かなので、ここぞという時にBGMが激しくなるとさらにテンションが上がりますね。
幅広い層を意識したゲームバランス
本作のゲームバランスは幅広い層を意識して調整されています。
ゲーム難易度は「エンジョイ」「チャレンジ」「スリル」の3種類を。
操作形式は「アクション」「ハイスピード」の2種類が用意されています。
ガイド機能も充実していて、新しい要素が登場した時には説明画面が挿入。
ロード時間中やゲームオーバーになった時にはアクションを練習できる機能も用意されているので、ソニック経験者はもちろん、初心者でも安心して楽しめるように作られています。
チェックポイントも多く、例え穴に落ちたとしても少し前のところから何度でも再開できるので、「昔と比べて随分と遊びやすくなったんだなぁ」と思いました。
極めつけが、「魚釣り」による救済措置です。
本作では魚釣りのミニゲームをどこかで遊べるんですが、景品がめちゃくちゃ豪華なんですよ。
メモリーアイテム、エメラルドキー、チカラの実、マモリの実などなど。
探索をしたり、電脳空間で好成績を収めると入手できるアイテムが大量に用意されているので、本編で取れなかったアイテムを魚釣りで回収できるんですね。
その割に難易度は低く、タイミング良く1つのボタンを押すだけで済んだりしまったり、10分遊ぶだけで大量のアイテムと交換できたりします。
考え方次第ではバランス崩壊に感じますが、ぼくは探索や戦闘が苦手な人への救済措置だと解釈しました。
プレイヤーの中には隅々まで探索するのがしんどくなったり、戦闘に勝てなかったりするでしょうから、そういう方がクリアできるよう魚釣りのゲームバランスを緩くしたと思うんですよね。
ソニックシリーズは難易度が高めに調整されています。
今作も簡単になったとは言え、難しいところもありますから、魚釣りという救済措置を設けたのは英断だと思いました。
もし、探索や戦闘がキツイと感じた方がいましたら魚釣りに挑戦してみて下さい。
ビックリするくらい色んなアイテムが簡単に入手できますよ。
ソニックの魅力が詰まったストーリー
今作はストーリーも秀逸です。
正義の味方が悪者を倒すとか、そういう単純なものではなく、従来の作品では手薄だった部分もしっかりと描いています。
ストーリーを担当したのは世界で5本指に入るくらいのソニックマニアと言われている方のようですが、まさか、ここまで作り込まれているとは思いませんでした。
特筆したいのが、メモリーアイテムを使ってストーリーを進めていく形式になっていることです。
今作のソニックはトラブルによって仲間とはぐれてしまい、謎に満ちた島を探索することになるんですが、特定の場所でメモリーアイテムを使うことで会話を交わせるようになります。
メモリーアイテムを使うタイミングはプレイヤー次第。
少しずつ使うのも良いですし、一気に使うのも良かったりします。
また、会話イベントはメインとサブの2種類が存在して、クリアするうえでは必要のない物もあったりします。
このような形式にすることで従来の作品では見られなかった各キャラクターの細かいやり取りを描いているので、ストーリーに深みを持たせていると思いました。
脚本も新キャラクターのセージによって複雑なものになりましたし、大人でも満足できる水準に達していると思いましたね。
惜しいところ
完成度にバラツキのあるミニゲーム
ゲームを進めていくと様々なミニゲームに挑戦することになります。
プレイヤーが飽きないよう、バラエティ豊かな体験を味わえるようになっていますが、完成度はバラツキがあると思いました。
例えば上に貼った画像のミニゲームはタワーに踏まれないよう、ココを救出してナックルズの元へ連れて行くのが目的となっています。
が、挙動が大雑把だったり、ゲームバランスがめちゃくちゃだったりと褒められる完成度じゃないんですよ。
こんな感じで低品質なミニゲームが定期的に挿入されるので、ゲームプレイに水を差していると思いました。
ミニゲームの中には変に難しいものがあるので、人によっては挫折してしまうんじゃないでしょうか?
そんなことにならないよう、本編とは別のプレイヤースキルを要求されるミニゲームは難易度を低めに調整したり、3回以上ミスをしたらスキップできる機能を付けたら良いんじゃないかと思います。
スピードやリングレベルを上げる手順が面倒
今作のソニックは移動速度やリング上限のレベルを99段階まで引き上げることができます。
が、条件を満たしていても1段階ずつしか上げることができず、演出をいちいち見ないといけないので面倒に感じました。
スピードやリング上限の引き上げは長老ココの元でココというキャラクターと引き換えに行います。
しかし、5段階上げるとか、そういう項目がないので、最大まで上げるのが面倒なんですよ。
アップデートで簡単に改善できそうですが、引き上げるレベルを調整できるようにしてほしいですね。
現状、移動速度やリング上限のレベルを最大まで上げようと思ったら200回近くも演出を見ないといけないので・・・。
Switch版は買いなのか?
ここからはSwitch版は買いなのかをお話していきます。
本作は様々な機種で販売されていて、バージョン毎に画質などが異なっています。
PS5とかハイエンドなパソコンですとキレイな映像で楽しめますが、Switch版はどうなのでしょうか?
結論から言いますと、破綻のないクオリティに収まっています。
Switchは決して性能が高いゲーム機ではありませんので、高性能なゲーム機やパソコンのような美しい映像で楽しむことはできません。
そういった制約がある中で本作の完成度を評価すると、かなりの最適化を行っていると思いました。
30M近付かないと草が表示されなかったり。
木の葉っぱが少なくなっていたり。
ギミックを解放した時の線がギザギザしていたり。
PS5版などと比べたら映像が簡略化されていますが、画面がカクつくなど、ゲームプレイに支障をきたすような劣化は感じませんでした。
ロード時間もマップが広い割には速く、同じワールドマップ内でのワープは1秒未満。
ワールドマップから電脳空間へワープする時も10秒程度なので、Switch向けに上手く最適化されている印象です。
ですので、携帯モードで遊びたい方。
現行機はSwitchしか持っていない方も安心して購入して下さい。
このクオリティのゲームが携帯機でも遊べるようになるとは、いやぁ凄い時代になりましたよ。
Switch | PS4 | PS5 | Xbox Series X | |
解像度 | TVモード 720p / 携帯モード 480p | 1080p | グラフィックモード 4K / パフォーマンスモード 1800p | グラフィックモード 4K / パフォーマンスモード 1800p |
フレームレート | 30fps | 30fps | グラフィックモード 30fps / パフォーマンスモード 60fps | グラフィックモード 30fps / パフォーマンスモード 60fps |
ソニックフロンティアのレビューまとめ
ここまで「ソニックフロンティア」の良い点や惜しい点を語っていきました。
簡単にまとめると
- ソニックに3Dマリオの楽しさを加えた良作!
- 調整不足な部分も散見されるが、ワールドマップを探索するのが楽しすぎる!
といった感じです。
個人的には3Dマリオのような箱庭探索型の3Dアクションゲームが大好物なので、ソニックシリーズの中では一番楽しめました。
いやぁまさか、ソニックの探索がこんなにも楽しいと感じる日が来るとは思いませんでしたよ。
価格も約6,500円と大作にしては安く、ボリュームも十分にあるので、少しでも興味がある方はぜひお買い求め下さい。
見た目は「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」に少し似ていますが、本質的な面白さは3Dマリオに近いので、同シリーズのファンに特におすすめです。
Switch版でも十分なクオリティに達していますよ。
こんな人には特におススメ。
・箱庭探索型3Dアクション好き。
こんな人にはおススメできない。
・短気な人。
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