2017/06/14/12:00 | ゲームレビュー

ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー【レビュー・評価】老舗の抵抗を感じられる手堅い出来のシングル専用FPS


ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー/PS4 / PS3 / XboxOne / Xbox360

2014年6月に発売されたPS4/PS3/Xbox360「ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー」を今回はレビューします。

PS4/PS3/Xbox360「ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー」はナチスが第二次世界大戦で勝利した世界を描いたFPSです。2014年9月にはXboxOne版も発売。

良いところ

魅力的なストーリー

ストーリーは良く出来ていると思いました。題材こそは第二次世界大戦ですが、超技術を手にしたナチスが勝利したアフターストーリーを描いていてありそうでなかった物となっています。

導入部分だけをプレイすると初期の「コールオブデューティ」みたいな第二次世界大戦を題材にした凡庸なFPSに見えるかもしれませんが、そこから”B.J.” ブラスコビッチを中心とした10数年に渡るナチスへの抵抗を描いていてとてもドラマチックに感じました。

第二次世界大戦の中でドンパチを繰り広げるかと思ったら月面サバイバルが始まったり、基地への潜入、アジトでのお使い、恋愛描写など同じゲームとは思えないほど展開が二転三転してとても気合を感じられます。

それでいて核となるストーリーはしっかりしているため根本は理解しやすくなっていて、キャラクターに感情移入が出来ました。

魅力的なキャラクター

キャラクターも魅力的に感じました。特に気に入ったのが主人公の“B.J.” ブラスコビッチ

アメリカ人らしく優れたガタイの持ち主ですが、優しさや渋さを持っていて男が憧れるヒーローでした。ゲームをプレイしていると何度も危機に直面しますが、ガタイの良さに違わぬタフさを見せてくれて何度でも復活します。

それでいてユーモアを持ち合わせているからギャップ萌えをしてしまいますね。

例えば難易度の選択画面ではシュールな喜怒哀楽を見せてくれました。ベリーイージーだと赤ん坊になり、ベリーハードだと顔に血を付けて狂気に満ちた表情になってゲスさを見せてくれるので笑えますw

高所から落下してゲームオーバーになった時の台詞も面白いですね。「間抜けな死に様だ」なんて渋い声で言いながら終わるので、自分のトロさに笑ってしまいます。

“B.J.” ブラスコビッチ以外にもヒロインのアーニャ、ゴア表現のトラウマを見せてくれる悪役のおばさん:フラウ、見かけによらず頭は赤ん坊のマックスなど、濃いキャラクターが満載で印象に残りました。

4つ数える 息を吸う 4つ数える 息を吐く

老舗の拘りを感じられるゲームプレイ

ゲームプレイは「コールオブデューティ」シリーズを参考にしつつも随所で老舗の拘りを感じられました。

ウルフェンシュタイン」シリーズは「DOOM」よりも最古のFPSになるので完全に「コールオブデューティ」のコピーをするのは許せなかったのでしょう。

一般的なFPSよりも探索要素が強く、体力はライフアイテムを使用しての手動回復制を取り入れ、ステルス要素も盛り込まれています。

割と前のエリアまで戻れたり、ナビゲートが控えめだったりと近年、レースシューター化しているFPSの流れに逆らっている部分も見られ、老舗ならではの抵抗を感じられました。

ちなみに操作感覚自体は近年のFPSに習って作られていて、「コールオブデューティ」などに慣れていたらすんなり入れます。

ユニークなアクセント

他にも凡庸なFPSと感じさせないようなアクセントが満載でした!

二丁銃の武器、アジトでのお使い要素、レーザーガンを使って好きなように壁を切り取っての抜け道作成、月面での無重力ステージ、ゲームらしい歯ごたえあるボス戦、秘密のクラシックゲームなど、本作ならではの魅力が沢山盛り込まれています。

ゲームクリアまでのプレイタイムは15時間程度とマルチプレイ非搭載だけあって一般のFPSと比べて2~3倍のボリュームですが、中だるみしないような工夫は感じられました。

チャレンジ要素が面白い

用意されたチャレンジのクリアを目標にしながらプレイするのも面白いと思いました。例えばナイフでステルスキルを一定数決めるとか。

すると、Parkというものが開放されてリロード時間が早くなったり、弾薬を多く持てたりしてゲームを有利に進められる他、1個開放する毎に実績・トロフィーが貰えるので狙いながらプレイするとより楽しくなってきます。

基本は一本道のゲームですが、いくつかのルートが用意されているためある程度はプレイヤーが好きなように攻略出来るようになっていて試行錯誤の楽しさもあると思いました。

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悪いところ

煩雑な武器の切り替え

武器の切り替えは煩雑に感じました。一度に沢山の武器を持てるのは良いですが、一丁銃か二丁銃の選択や武器のモード切替をホイール画面でゲーム内時間を止めずに行わないといけないので混戦中は混乱します。

PS4/XboxOne「DOOM」のようにホイール画面を開いている時はゲーム内時間がスローになるなどの配慮が欲しかった。何度、ホイール画面で武器選択に戸惑ってゲームオーバーになった事か。

微妙に干渉する各要素

ストーリー、探索、ステルス。本作の特徴的な要素を挙げてみましたが、これらが微妙に干渉して面白さがスポイルされているところがあると思いました。

例えばテンポの良さ。チャプター1の序盤で見られる「コールオブデューティ」シリーズのようなジェットコースター展開は長くは続かず、不親切なナビゲートによって出来の悪い「バトルフィールド」のキャンペーンモードが頭をよぎるような中だるみ感が中盤ではありました。

ステルスアクションも中途半端に感じます。一度、敵が警戒状態になると不自然なくらいの察知能力を発揮して二度と平常状態には戻らず、完全なステルスキルはほとんどの場所で不可能となっていますし、透視能力やカバーポジション、物音を立ててのミスリードなどもないので味付けもイマイチです。

探索要素の強さに関してもストーリー重視のレールシューターとしては噛み合っているとは言えず、惜しいと感じるところがいくつかありました。

どうせなら各ステージを行き来出来るようにしてもっと探索型に特化するか、いっその事ストーリー重視で割り切って作って「コールオブデューティ」シリーズのように一方通行エリアを増やし、ナビゲートを増やした方が個性は薄れるものの面白さは際立つ気がします。

それかPS4/XboxOne「DOOM」のように移動速度や感度を高めてユニークな武器をもっと増やすとか。

致命的というほどではありませんが、せっかくメインの銃撃戦とストーリーが良く出来ているのに中途半端なステルスと探索要素によってテンポが悪くなってしまい、面白さが1流クラスから1.5流クラスになっているところがありました。

全体のまとめ

全体的に欲張り過ぎていて上手く料理出来ていないところは散見されますが、ユニークなストーリーとキャラクター、多彩なゲームプレイがそれを補っていてストーリーメインのFPS好きには良い作品だと思いました。

近年はマルチプレイメインのFPSが目立っている中でこういったシングルプレイメインの作品を投入した事には大きな意義を感じられます。老舗の抵抗を感じられる手堅い出来のシングル専用FPS。

こんな人には特におススメ。
・シングルメインのFPS好き。
・洋画好き。

こんな人にはおススメできない。
・FPSが苦手な人。
・サクサク進めたい人。

ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー/評価 ★★★★★★★★☆☆ 星8つ
プレイした時間・・・約15時間

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この記事の反響(10)

  1. kamome03 より:

    プラス価格100円で買え、2が発表され、今やっているゲームのプラチナ取ったらやろうかなーと画策していたのでありがたい記事ですw

    ストーリーは意外に長いんですねー、武器選んでる時にスローにすらならないのは頑張り甲斐がありそうですね。

    シングルプレイに特化したFPSは近年稀なので2にも期待したいですね!

    • kentworld より:

      おお!それは良かったです!

      マルチプレイモードがない代わりに一人でガッツリ楽しめますよ~

      難易度はノーマルでもやや高いです。

  2. そらとろぼ より:

    プラスのセールで100円だからとりあえず購入したものの全く下調べしてなかったのでこういった記事はありがたいです。イース8が片付いたらやってみようと思います。

  3. ソーサ より:

    いつもレビューありがとうございます!
    2が発表されたのでこちらがどういうゲームか気になっていたんですが、参考になりました

    シングルFPSが好きなので是非やってみようと思います

    • kentworld より:

      タイミング良く記事を公開出来て成功でした!
      今ではシングルFPSは貴重ですからね。
      ぜひ、プレイしてみてください。

  4. ジョエリー より:

    100円セールで購入してプレイしましたが、面白かったですね。
    ストーリーが良くてロケーションも色々あったので、時間を忘れてプレイしてました。

    武器の切り替えは確かにやりにくかったです。後はゲームプレイ中の主人公の独り言が小さすぎて何を言ってるのか分からないのも不満でした。

    • kentworld より:

      100円セールで手を出した人は多そうですね。
      僕はかなり前、XboxOneのセールで購入しました。

      主人公の声は好きだけど、小さすぎますね。
      途中から字幕をONにしてしまいましたよ。

  5. チキ より:

    kentさんのレビュー待ってましたo(*゚▽゚*)o

    月面基地まで登場する荒唐無稽な設定ですが、キャラ描写が丁寧で世界観にリアリティを持たせる配慮が徹底してるから自然と感情移入できるんですよね。

    チャプター毎に舞台設定がめまぐるしく変わるから飽きませんでした。僕は崩れかけた鉄橋のステージが好きです。

    ブラスコヴィッチは良いキャラしてました。
    敵に容赦ないナチス絶対ころすマンだけど、仲間思いの純情なマッチョでしたよ。

    僕は4周以上してるけど「間抜けな死に様だ」ってセリフは聞いたことないなw
    まだまだ新たな発見がありますね。

    彼のキザなセリフや詩的なモノローグがいちいちカッコ良くて、つい真似したくなります。
    4つ数える 息を吸う…
    4つ数える 息を 吐く…

    ライフルやショットガンでアキンボできるんだから痛快ですよね。
    凄い腕力だw

    レジスタンスのアジトでは使いっ走りをやらされてる気分になりますが、あの空間は居心地が良くて癒やされました。

    レーザーで行く手を阻むテクスチャを好きな形に切り取れるのはユニークでした。
    金属の箱に隠されたアイテムも取り出せますしね。
    レーザーはハーフライフ2のグラビティガンみたいな個性的な武器でインパクトがありました。

    旧ウルフェンシュタインを遊べるミニゲームは嬉しいおまけですね。
    オールドブラッドではクリアすると実績貰えるから躍起になってプレイしましたよ。

    パークのアンロックを意識すると良い感じに縛りプレイができて楽しいです。
    実績トロフィーをポコポコ取れるのも嬉しい。

    武器の切り替えは確かにやりにくいです。
    ちゃんとカーソルを合わせて指を離したつもりなのに隣の武器が選択されたりね。

    kentさんは中弛みを感じてしまいましたか。
    1度敵に見つかると平常に戻らないのは意識してませんでした。
    ステルス要素はCODと同じくアクセントだと思っています。
    ファークライ、BFハードライン、ディスオナード、デウスエクスなんかと比べると不利ですね。

    敵の索敵能力が低くくて視界に入ってもしばらく気づかれないから実はステルスとしてはガバガバなんですよ。
    その分、サイレンサー拳銃や投げナイフで無双できるから僕は好きです。
    ナイフが足の爪先に刺さっても即死だから笑っちゃいますよねw
    駆け寄って来るワンちゃんは銃だと狙いにくいけど投げナイフだと気持ち良く殺せます。

    ネタバレを含む話になるけど、ある選択を迫られる場面でkentさんはどちらを選びました?
    僕は初見プレイでは頼れる相棒で付き合いが長そうなファーガスを嫁にしました。
    ファーガスのタイムラインだとライフアップグレードが貰えるから初見プレイやベリーハード攻略では彼を選んだ方が良いでしょうね。

    ファーガスは絶対絶命の状況でもユーモアを失わない楽しい奴でした。
    「ワイアット!下半身をリロードしておけ!」→「イエッサー!」のやり取りは何度聞いても吹きますw

    ファーガスとワイアット、どちらのタイムラインも見所があるので1周しただけで満足しちゃいけませんぜo(`ω´ )o

    手堅い出来なのでkentさんなら★8を下回ることはないかなと踏んでましたが、予想が当たって良かった!

    • kentworld より:

      お待たせしました!ようやく、希望していたレビュー記事を公開できましたよ。
      設定はなかなかのぶっ飛び具合でしたね。それでいて世界観にリアリティがあるので、違和感はなかったです。

      チャプターはそれぞれ、作り込まれていたと思います。鉄橋ステージは気にいるのも納得ですw

      ブラスコヴィッチはプロフィール画像にする勢いでチキさんが気に入るだろうと思っていましたよ。
      確かに魅力的なヒーローキャラですよね。台詞も独特で印象に残りました。

      二丁銃は本作の大きな特徴でしたね。あとはレーザービーム。
      あれは抜け道を作る事が出来て面白かったです。次回のメタルギアソリッドに入れてほしいくらい。

      パークのアンロックは意識するのが遅くなってしまったけど、するようになってから面白さが増しました。

      ストーリー重視でありながらもナビゲートを控えめにしているため、
      「キルゾーンシャドウフォール」とまではいかなくても足止めされている感はありました。
      この辺りのバランス調整は本当に難しいと思います。

      選択肢はファーガスにしたので、意識せず簡単な方を選んだみたい。
      そんなにも変わるんですか!?これはちょっとやってみないとなーw
      DOOM>ウルフェンシュタインという予想も当たっていて、
      さすが、僕の趣向を完全に読み取っていますね。

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