本日は初代Xbox生誕15周年記念日になります。セガにとって代わる存在としてコンシューマーゲーム市場に現れたマイクロソフトのXbox。本記事では本ハードの一生を振り返って行きましょう!
目次
2001年~2002年:第4次ゲーム機戦争のトリを飾ったハード!
2002年2月22日。2が揃いに揃った印象的な日に初代Xboxは発売されました。
当時はプレイステーション2が大人気で、次点でゲームキューブが。その次にドリームキャストが据え置き機ではシェアの奪い合いをしていましたが、セガはハード事業から撤退して第三勢力ではなくなり、ハードメーカーはソニーと任天堂だけでした。
そんな中で現れたのがマイクロソフト。Windowsでの成功体験を活かし、コンシューマーゲーム市場に参入を果たす事にしたんです。
・信長の野望・嵐世記(コーエー)
・ESPN winter XGames Snowboarding2002(コナミ)
・エアフォースデルタII(コナミ)
・サイレントヒル2 最後の詩(コナミ)
・ハイパースポーツ2002WINTER(コナミ)
・JSRF ジェット セット ラジオ フューチャー(セガ)
・デッド オア アライブ3(テクモ)
・ダブル・スティール(ぶんか社)
・天空 -Tenku- Freestyle SnowBoarding(マイクロソフト)
・プロジェクトゴッサム ワールドストリートレーサー(マイクロソフト)
・ねずみくす(マイクロソフト)
同日に発売されたのは上記の12タイトル。当時、PS2でミリオンヒットを記録していた「鬼武者」のバージョンアップ版。
人気格闘ゲーム「デッド オア アライブ」シリーズの最新作。ドリームキャストで人気を博した「ジェット セット ラジオ」の続編。「サイレントヒル2」の完全版。
マイクロソフトからはレースゲーム「プロジェクトゴッサム」シリーズの1作目や女性層やファミリー層を狙った「ねずみくす」を発売。
爆発的な売上を見込めるキラータイトルこそはなかったもののマニア受けするタイトルが満載で、プレイステーション2やゲームキューブから遅れて発売されただけの事はあるラインナップです。
マイクロソフトも日本での販売に力を入れていて、発売日には1日限定のTVCMを流したり、あのビル・ゲイツ氏が来日し、TV番組にも出演しました。
気になる発売週の売上は12.4万台。これはゲームキューブをやや下回る出足ですが、全くの新規参入ハードとしてはまずまずの数字で、悪くない出足でした。しかし・・・
2002年:初期不良で騒動に。さらには3ヵ月で値下げも?
発売直後、ディスクに傷が付く問題が各地で指摘されました。よくある初期不良ってやつですが、マイクロソフトは当初それを認めず、冷たい対応を取ったんです。
その後、ユーザーからの反感を買ってしまい、結局は不具合を認めて無償提供をするようになりましたが、時すでに遅し。
Xboxのイメージは低下して、週間売上は3.7万→1.1万→0.8万→0.5万とあっという間に低迷。
4月下旬にはキラータイトルの「Halo」を発売するものの日本ではスマッシュヒット程度に収まり、巻き返しを図ることは出来ませんでした。
5月22日には価格を24,800円に変更。それまでは34,800円だったので、僅か3ヵ月で1万円もの値下げです。
これまでに購入したユーザーへは「早期ご購入ありがとうキャンペーン」を実施。
Xboxコントローラ、DVDビデオ再生キット、メモリユニット、マイクロソフトから発売されているゲームソフトのいずれか1つをプレゼントする事になって大きな騒動にはなりませんでした。
何故、発売から僅か3ヵ月で1万円もの値下げをする事になったのでしょうか?これは国内での低迷以外にも海外でのテコ入れも背景にはあったんです。当時、海外ではPS2やPS Oneの値下げが行われていたので、それが大きかったんですね。
ちなみにゲームキューブも各ハードの値下げ合戦を受けて2002年6月3日に25,000円から19,800円に価格改定しています。この頃はとにかく各社の対抗意識が強かった!
余談ですが、国内ではスマッシュヒット程度に終わった「Halo」は海外では650万本以上の大ヒット作となり、マイクロソフトの看板タイトルとなりました。続編の「Halo 2」はさらに大ヒットを記録しており、Xbox最大の売上となっています。
2003年:Xbox LIVEがスタート!
2003年1月には国内でネットワークサービス、Xbox LIVEがスタート。
当時のゲーム機はオンライン接続するにはモデムやLANポートが必要だったんですが、Xboxの場合は標準本体のみでオンラインサービスを楽しむ事が可能で、ハードルが比較的低かったのをアピールポイントにしていました。
Xboxのオンラインゲームで代表的なのが「ファンタシースターオンライン エピソード1&2」。ドリームキャストやゲームキューブで既に発売済みの作品でしたが、手軽に楽しめる事からXboxでも人気を博していました。
ただ、レベルファイブが手掛けた「トゥルーファンタジー ライブオンライン」が開発中止になり、有力ソフトが不足していた事からXboxの強みにはなっていません。
2004年:低迷が続くものの見どころあるタイトルは満載!


Xboxが発売されてから2年後の2004年。この頃になると週の本体売上は数百台程度でしたが、発売タイトル数はピークを迎えます。
海外産のタイトルが目立っていたのは確かですが、テクモからは「NINJA GAIDEN」や「デッド オア アライブ アルティメット」が発売され、どちらもヒットを記録。
あまり売れませんでしたが、フロム・ソフトウェアからは「メタルウルフカオス」や「O・TO・GI 〜百鬼討伐絵巻〜」、「天誅 参 〜回帰ノ章〜」が。カプコンからは奇抜なコントローラが話題になった「鉄騎」のオンライン対応バージョンが発売され、濃いラインナップながらもマニア受けするタイトルが色々発売されました。
マイクロソフトからは「Halo 2」以外にも海外のゲームをいち早く楽しめるシリーズとしてXboxワールドコレクションを発足。単に輸入版をマイクロソフトから発売しているだけですが、ソフトラインナップの拡充を果たします。
特筆したいのがテクモの頼もしさですね。当時、大人気だったPS2ではなく、あえてXboxに自社の看板タイトルを投入するその姿勢には漢気を感じました。
Xboxソフトの売上ランキング上位はテクモのタイトルばかりなので、国内のXbox市場はテクモなくして語れません。
2005年:早くもXbox 360にバトンタッチ!?
2005年には発売4年目となるXbox。この年の12月に後継機のXbox 360が発売されるため、早くも歴史の幕を閉じようとします。
2005年になるとPS3、Wiiと次世代機の姿が見えてきたんですが、次の世代では先行逃げ切りを図るべく、Xboxを切り捨てて行ったんですね。
この戦略はXboxユーザーの反感を買うものでしたが、PS3よりも1年先行して発売した事からタイトルラインナップに優位性を持たせることに成功し、国内でも一定のシェアを獲得しただけに今となっては間違いでは無かったと思います。
Xbox 360は2005年12月10日に発売。それ以降に発売されたXboxソフトは僅か4本なので、後継機が出た途端に力尽きたような感じですね。
Xboxの最終的な国内累計売上は約47万台。発売週以降の伸びが極端に悪く、PS2はもちろん、ゲームキューブにすら大差を付けられてしまい、超マイナーハードとなっています。
一方、海外では人気が高く、ワールドワイドでの売上は約2,400万台とゲームキューブを多少上回り、一定の成功を収めました。
国内では超マニア向けハードという印象が強く、海外産でデカいので抵抗を持っていた人が多かった印象ですが、Xbox 360に上手く繋げたという意味では立派な役目を果たしたハードだと思います。
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当時は全く気にかけてなかったけと、メタルウルフカオスはリメイクしてプレイしてみたい魅力がありますね