シャンティ ハーフジーニーヒーロー(Shantae: Half-Genie Hero)
2016年12月に配信されたXboxOne向けダウンロード専売タイトルです。ジャンルは探索型2Dアクションゲームで、価格は約2,160円。今回の記事では本作のレビューをしていきます。
Contents
前作から大きくパワーアップしたアニメーショングラフィック
グラフィックは前作から大きくパワーアップしていました!
今作はシリーズ初となるHD機ベースで作られた作品なので、3DSベースだった前作(シャンティ -海賊の呪い-)とは比べ物にならないくらいアニメーションが滑らかなんです。
例えばこちらのアニメーションをご覧ください。短いロード時間中に挿入されるものなんですが、髪から腰まで細かく動いているのが分かると思います。
Live2Dのようなアニメーション作成ソフトを使っているからか、人物から背景まで細かく動くんです。中には3Dポリゴンを使った立体的な演出も盛り込まれ、2.5Dアクションの側面が増しました。
ゲームデザイン自体は1990年代にも出せそうな感じですが、アニメーション技術に関しては今の時代だからこそ表現出来るものがあります。
キャラクターデザインは前作から少し変わりました。前作の方が萌えキャラっぽく、日本人ウケは良さそうな感じですが、今作も海外産とは思えないくらい日本人向けのデザインに感じます。
お色気要素は今作にもバッチリ用意されていました。シャンティさんは相変わらずスタイルの良さを強調したセクシーポーズを取ってくれますし、髪の毛を使ったツンツン攻撃も健在です。
あまりにもツンツンしているので、思わず自分のケツの穴にぶっ込んで欲しいと思ってしまいます。
キャラクター性を強調させる変身要素
今作で大きな特徴となっているのが、変身要素です。シャンティはダンスをする事で様々な生き物に変身をして今まで行けなかった場所へ行けるようになります。
変身をする事で通常では入れないような小さい隙間、水面、空などに行けて、行動範囲はグッと広まりました。と言っても最初からすべての生き物に変身出来るのではなく、少しずつ増えていきます。
徐々に行動範囲が広がっていくレベルデザイン自体は前作と変わりませんが、変身して姿形を変えられるようになったのはキャラクター性を強調する役割を果たしていて「シャンティ」シリーズとマッチしていると思いました。
見飽きたステージだからこそ感じられる発見する楽しさ
今作でも同じステージに何度も訪れる事になります。ゲームクリアまでに1ステージ10回は訪れたのではないでしょうか?
それだけ訪れると見飽きてしまいますが、だからこそ発見する楽しさ・驚きが増しているところがありました。
例えば、さりげなく存在する小さい隙間。変身出来るキャラクターが少ない序盤は気にもしなかったけど、ある時、行けること知って奥に進んでみると未知の世界が広がっていて、「見飽きたステージなのにまだこんな部屋が隠されていたのか!?」と驚きました。
探索型ゲームではよくある事ですが、本作の場合は高解像度である事を活かして超ミクロな隙間にも伏線が張られているのでその時はさすがに驚きましたね。まさかこんなところに秘密が隠されていたとは。
初見だと信じられないと思いますが、どのステージも10以上の秘密が隠されていて、何度もプレイして新しい能力をアンロックする事で徐々に秘密が明らかになっていきます。
BGMが最高!
今作のBGMも最高でした。Jake Kaufman(ジェイク・カウフマン)氏によるメロディアスでノリノリなBGMが満載で、ついゲームを止めて聴きこんでしまいます。
特に気に入っているのが、「マーメイドの滝」。ゴージャスなディスコ調のアレンジと1990年代を彷彿させるメロディアスなBGMの組み合わせが最高で、シャンティさんに釣られて腰振りダンスをしたくなってしまいました。
細かい動きのアニメーションと軽快なアクションと相まって第一印象は凄く良いです。
マップデザインは不満
一方、マップデザインは不満があります。今作は探索型2Dアクションゲームでありながらも横スクロールの一本道ステージが多く、何度も訪れて探索すると面倒に感じてきました。
ステージの中には足場が少なく、落ちたら少し前からやり直しになったりして何度もやりたくないものもありますしね。
前作の場合は縦にも横にも広がった入り組んだ地形を探索していくステージ構造だったけど、今作ではそのようなステージが半減しています。あったとしても分かれ道はほとんどなく、隠された脇道を探すような感じです。
ある程度ゲームを進めていくと入り組んだ地形のステージに隠し要素が集中していると分かってきますし、瞬時に次のエリアへ移動出来る機能もあるんですが、前作よりも面倒な印象です。
戦闘は大雑把に
戦闘は前作よりも大雑把に感じました。前作よりも回復手段が多く、体力も多いので敵の攻撃に当たりまくっても致命傷にはならず、緊張感がないんですよね。
大抵のボスは初見で倒せてしまいました。前作ではもう少し苦戦しただけに、物足りなさを感じます。
各ステージには体力の最大値がアップするアイテムが隠されていてお店では回復アイテムを購入する事も出来るだけに、もう少し難易度を上げても良かったのに。
テキストは翻訳状態
テキストはXboxOne版の場合、翻訳状態でした。大体は把握出来ますが、日本人からすると不自然な日本語が散見され、テキストに書かれている情報を頭に叩き込む時は少し考えなければいけません。
この辺りはシリーズ初となる海外と同時発売の弊害が出ていますね。ストーリーは期待し過ぎないほうが良いです。時々、発生するメタ要素は面白かったですが。
全体のまとめ
前作よりも派手になり、第一印象は最高に良い作品でした。
しかし、マップデザインは探索型2Dアクションゲームとの相性の悪さを感じられるところがあって、長い事プレイしていると面倒さが増してきます。
その辺りは少し残念でしたが、全体的な出来は良いと思いました。第一印象は最高に良いが、マップデザインは不満。
こんな人には特におススメ。
・探索型2Dアクションゲーム好き。
・キャラクターゲーム好き。
こんな人にはおススメできない。
・探索が苦手な人。
シャンティ ハーフジーニーヒーロー/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約7時間
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