
キングダム ハーツIII/PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2019年1月に発売されたPS4/Xbox One「キングダム ハーツIII」のレビューをしていきます。
本作は人気アクションRPG「キングダム ハーツ」シリーズのナンバリング3作目ですが、これは凄い!
通常のゲーム数本分に相当するような要素を惜しみなく盛り込んでいますからw
さすが発表から発売までの期間が長かっただけのことはあります。
シリーズファンじゃなくても各ディズニーワールドを探索するだけで満足するんじゃないでしょうか?
しかし、シリーズファンが特に注目していたであろうストーリーは消化不良に感じます。
終盤の尺は明らかに足りておらず、過去作で広げ過ぎた風呂敷を物凄い勢いで畳もうとしているのが見え透いてしまいましたから・・・。
その辺りは改善の余地を感じましたが、力作であることは間違いないので、初プレイとなるゲームファン、ディズニーファンにも触ってほしい作品です。
ここからはそんなPS4/Xbox One「キングダム ハーツIII」について詳しく語っていきます。
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- 様々な世界を冒険するアクションRPG。
- 舞台となるワールドの多くはディズニー作品がモチーフ。
- ストーリーは「キングダム ハーツ3D」の続きを描いている。
初リリース日 | 2019年1月25日 |
対応ハード | PS4/Xbox One |
ジャンル | アクションRPG |
推定クリア時間 | 25~35時間 |
売上 | 初週54.5万本/累計75.7万本 |
発売元 | スクウェア・エニックス |
目次
良いところ
ハイクオリティなディズニーワールドを冒険できる
「キングダム ハーツ」シリーズはスクウェアとディズニーのコラボレーションタイトルというところから企画がスタートしました。
オリジナルキャラクターがディズニーワールドを冒険する。
そこが大きな魅力になっていますが、今作は一段と凄かった!
今作では以下のディズニー作品をモチーフにした世界を冒険することが出来ます。
- ヘラクレス
- トイ・ストーリー
- 塔の上のラプンツェル
- モンスターズ・インク
- くまのプーさん
- アナと雪の女王
- パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド
- ベイマックス
※赤文字は初登場作品。
注目したいのが、比較的最近ヒットしたディズニー作品を中心にチョイスされていること。
特に「ベイマックス」や「アナと雪の女王」は2014年公開じゃないですか!?
いずれも大ヒット映画なので、そんな作品を題材にした世界を冒険できるのはとても魅力的に感じます。
個人的にお気に入りのワールドは「トイ・ストーリー」のトイ・ボックス。
このワールドでは巨大化した家の中を冒険することができるんです(ソラたちが小さくなっているとも言える)。
個人的にGC「ちびロボ!」やPS2「ボクは小さい」などのちびキャラが家の中を冒険するゲームが好きなので最高でした!
しかも本作の場合はおもちゃ屋が舞台ということもあっておもちゃのギミックが多くて童心に帰れます。
飛躍的にパワーアップしたグラフィック
PS2「キングダム ハーツII」が発売されてから約14年。
その間に携帯機向けの新作が発売されていましたが、表現的な進化はさほどありませんでした。
そんな中で発売された今作はさすがPS4/Xbox One向けに特化しているだけあってグラフィックの進化が凄い!
特に印象的なのが、スケール感と描き込み量。
例えば地面には数え切れないほどの草花が咲いているんです!
今までの作品では平坦で大して描かれていなかったので物凄い進化を感じられます。
この辺りは2年前に発売されたPS4「キングダム ハーツ0.2」と同様ですが、今作では明るいフィールドが沢山用意されているところが嬉しいです♪
フィールドのスケール自体も大きく向上しています。
例えばシリーズではお馴染みの「トワイライトタウン」は前作比で見ると3倍は大きくなっていますから。
それでいてエリア分けがほとんどされておらず、トラム広場→地下通路→町外れの森→幽霊屋敷に至ってはロード時間なしで移動できるから前作をプレイした後だと感動してしまうw
見えない壁が多くて完全なオープンワールドゲームではありませんが、「II」の「トワイライトタウン」に慣れていると感動します!
さらにとあるワールドは例外的にオープンワールドゲームと化していました!w
このワールドに限っては見えない壁がほとんど存在せず、ロード時間なしで各地を行き来することが出来ます。
グラフィックのクオリティも非常に高く、スクウェア・エニックスの本気を感じられました!
魅力的なご褒美によって生まれる探索意欲
そんな考えの方も居ると思いますが、魅力的なご褒美によって探索する意欲が高められるように作られています。
例えば
- シークレットエピソード
- クラシックキングダム(ゲーム&ウオッチ)
- 料理ミニゲーム
こんな要素があるんですよ。
シークレットエピソードとは次回作を示唆するムービーになります。
今作では幸運のマークというものを写真に収めることで解禁されますが、巧妙に隠されているので簡単には見つかりません。
クラシックキングダムは「ゲーム&ウオッチ」風のミニゲーム。
各地に隠されている宝箱に入っているんですが、なんと20種類以上も用意されているんです!
しかもそれぞれ本家の「ゲーム&ウオッチ」並みに作り込まれているので電子ゲーム好きとしてはついつい集めてプレイしてしまうw
料理ミニゲームは各地に隠された複数の食材を集めることでプレイ出来ます。
成功することでゲームを有利に進められる料理を作成できるので、積極的に食材を集めたくなってしまいました。
このように本作はストーリーそっちのけで探索したくなるような要素が盛り沢山に感じます。
ですので、探索型3Dアクションゲームとしての側面も強く感じられました。
シリーズの集大成とも言える戦闘システム
戦闘システムはこれまでの集大成に感じました!
基本的には○ボタン連打で戦えますが、ある程度続けていくと様々なゲージが出てきます。
その時に△ボタンを押すと様々な効果が現れるんです!
例えば形態チェンジしたり、ド派手な技を繰り広げることが出来たり。
ポイントなのが、任意で選択できるようになったこと。
これまでの作品でも形態チェンジや必殺技はありましたが、任意で選択することは出来なかったんですよ。
ところが今作では好きなタイミングで好きな効果を発動できるようになりました!
そのため
といった駆け引きが生まれてより奥深くなっています。
それ以外にも以下のような過去作のシステムを踏襲していました。
- シュートロックコマンド(バース バイ スリープ)
- フリーフローアクション(3D)
- MPの概念(II)
- れんけい(II)
全体的にできることが増えているので、戦闘の戦略性はこれまで以上に増しています。
戦闘のスケール感や演出が派手すぎる!
このように本作の戦闘システムは過去作から進化を遂げましたが、表現面の進化具合も凄いことになっています!
例えばとあるボス戦では主人公の何十倍も大きい敵と戦うことになるんです!
PS3「ゴッド・オブ・ウォーIII」を初めてプレイした頃。
あまりにも大きい敵に驚きましたが、あれに匹敵するスケールのバトルを「キングダム ハーツ」でもできるようになったとは!?
恒例となった群衆バトルも1,000匹どころか10,000匹規模となり、マシンパワーをフルに活かしています。
極めつけはアトラクションフローの演出!
今作では条件を満たすとアトラクションを題材にした派手な技を繰り広げることが出来ます。
これがまあ鳥肌が立つくらい派手派手で戦っていることを忘れてしまうくらい見応えがあるんですよ~。
演出過剰な部分はありますが、任意で選択できるうえにスキップ機能付きなので気になりませんでした。
「3D」で見られたアクロバティックなアクションも踏襲していますし、戦闘システムの完成度は過去最高レベルに感じます。
あらゆる作品の伏線を回収したストーリー
これまで数多くの作品が発売された「キングダム ハーツ」シリーズ。
今作でダークシーカー編という一つの物語が完結するだけあって過去に発売された様々な作品の伏線が回収されていきました!
「I」「II」「バース バイ スリープ」「0.2」「3D」「358/2 Days」「チェイン オブ メモリーズ」「コーデッド」「キー バックカバー」
今作はここで挙げた作品で起きた出来事の続きが描かれているので、過去作をプレイしていたらニヤリとする展開が満載です!
実はぼく、今回の「III」を100%楽しむために過去作を予習したんですが、あらゆる伏線が回収されたので感動しました!
例えば「バース バイ スリープ」で一瞬だけ遭遇してそれっきりだったキャラクター達が「III」で再会を果たして昔話をするとか。
10年近く前に発売された作品のさりげないシーンですらも繋げてくるとは驚きました。
これまで以上に気合を感じられたディズニーキャラクターとの共演
「『キングダム ハーツ』シリーズは未プレイだから過去のストーリーは分からない」
そんな方でも新規のディズニーワールドで繰り広げられるストーリーは楽しむことが出来ます。
何故なら各ディズニーワールドで繰り広げられるストーリーはほぼ独立しているからです。
この辺りは過去作と大差ないですが、今作ではオリジナルキャラクターとの融合が洗練されていました!
一見すると各ディズニーワールドで繰り広げられるストーリーは原作映画の追体験に見えます。
しかし、随所でオリジナルキャラクター同士の争いを絡めてくるので思わず「上手い!」と思ってしまいました。
各ディズニーワールドの作り込みも半端ないですし、ディズニーファンだったら「キングダム ハーツ」シリーズ未プレイでも触ってもらいたいくらいです。
飽きさせない工夫が満載!
ゲームクリアまでのプレイタイムは約30時間になりましたが、それまで全く飽きませんでした。
その大きな要因となったのが多彩なミニゲーム!
ストーリーを進めていくと様々なミニゲームに挑戦することになります。
中には「シューティング」「FPS」「リズムアクション」などとゲームジャンルごと変わることもあり、変化に富んだゲームプレイを楽しめました!
特に印象的なのが、ワールドの行き来をする時にプレイできるシューティングゲーム。
シリーズではお馴染みのミニゲームですが、今作ではオープンワールドの宇宙を自由に移動することができるようになったんです!
そのため自分の好きなようにワールドの行き来が可能になりました。
こんなところも作り込むとは恐るべし!
惜しいところ
ムービーが長すぎる
1分後・・・
このように本作は頻繁に操作ができないイベントシーンが挿入されます。
しかも全体的に長く、トータルで10時間以上ありましたw
これはムービーゲーに感じた「II」を上回るボリュームです。
過去作では退屈に感じたディズニーのストーリーも面白くなっていますが、やっぱりこの長さはアクションゲームとしてはキツく感じます。
ストーリーが続きものなので、説明しないといけないシーンが多いのは分かりますよ。
でも、ボスにとどめを刺すシーンなど本来ならプレイヤーが介入すべき点もムービーに頼っているのは残念に感じました。
PS2時代なら許されたことですが、PS4時代のゲームとしてみると時代錯誤な感じがしてしまう。
そういう意味ではワールドの半数近くが一本道で見えない壁だらけなのも残念に感じました。
グラフィックが綺麗なだけに見えない壁があると分かったら一気に興ざめてしまうんですよ。
とあるワールドに限ってはオープンワールド形式だったので技術力が不足している訳ではないようですが・・・。
もう少し意外性が欲しかった
今作でダークシーカー編が完結するだけあって確かに一つの区切りは迎えました。
ただ、広げた風呂敷を綺麗に畳みすぎた感じがします。
終盤には過去作の伏線を怒涛の勢いで回収していきますが、どれも予想の範囲内だったんですよ。
確かに美しくまとまっていましたが、意外性を求めるともう少し奇をてらった展開に期待してしまいます(最後の展開は好みが分かれそうですが)。
また、ストーリーの壮大さを考えると終盤の畳み具合は駆け足過ぎて深みを感じられませんした。
ボリュームとの兼ね合いもあってこれ以上1つの作品に詰め込むのは難しかったのは分かりますが、納得できない方も多いでしょう。
開発側も気にしていたのか、2020年1月23日には終盤のストーリーを補完した大型DLC「Re Mind」が配信されることになりました。
そちらもレビューしたので興味がありましたらご覧ください。
新規ユーザーには分かりにくい過去作との絡み
これは今作の位置付け的に仕方がないことなんですが、新規ユーザーには分かりにくい要素が目立ちます。
ある程度の予備知識が無いと置いていかれるのではないでしょうか?
「キングダム ハーツ」シリーズのストーリーは大きく2つに分かれています。
1つはディズニーキャラクター中心のストーリー。
もう1つはオリジナルキャラクター中心のストーリーになります。
前者は1話完結型なので新規ユーザーでも付いていきやすいんですが、後者は過去作と綿密に繋がっているので分かりにくいんです。
序盤と終盤はオリジナルキャラクターのストーリー中心になるので、新規の方にとっては長いうえに訳がわからないムービーに感じてしまう恐れがあります。
一応、今作には「IIIに繋がる物語」というムービー集が収録されていて新規ユーザーへの配慮もなされていますよ?
しかし、数十分程度の映像では9作品ものストーリーを把握するのは困難に感じます。
キングダム ハーツ3のレビューまとめ
壮大なストーリーを綺麗に畳み、戦闘システムやフィールドを大幅に進化させた力作!
駆け足で描写不足の部分はありますが、これを一本のゲームとしてまとめるのは相当なことだと思います。
本作が発表されてから発売に至るまでの期間は約6年。
「II」の発売まで遡ると14年もの期間になりますが、それだけ時間が掛かるのも納得できるくらい気合が入った作品でした!
何よりも感心させられたのが懐の深さ。
実は本作、過去作と比べたら難易度が低めなのでスタンダード以下なら意識してレベル上げをしなくてもサクサク進めてしまいます。
こういうところってレベル上げを強要させてプレイタイムの水増しをさせるものなのにそれをやって来ないとは驚きました!
寄り道要素もこれまで以上に作り込まれていますし、サービス精神旺盛に感じます。
見方を変えるとチグハグな部分もありますが、個人的には幕の内弁当のように美味しいものを色々と盛り込んだ作品に感じました。
ただ、
- PS2時代の流れを引きずったぶつ切り感のあるゲームプレイ
- 急速に畳んだ感のある終盤のストーリー
など、改善点はまだまだ多いので、今後も作品を重ねて進化を続けてほしいです!
ソラの旅も一つの区切りを迎えたとは言えまだまだ続くので、これで終わりではありません!
今後もスクウェア・エニックスの看板タイトルとして進化し続けてくれることを期待しています!
壮大なストーリーと豪華なアトラクションを強引に詰め込んだ幕の内弁当!
こんな人には特におススメ。
・シリーズファン。
・ディズニーファン。
・探索好き。
こんな人にはおススメできない。
・長いムービーが苦手な人。
キングダム ハーツIII/お気に入り度【85/100%】
プレイした時間・・・約30時間
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
う〜ん、やはりプレイ時間の大半がムービーなのね(´・ω・`)
キンハーBbSのように投げ出す恐れもあるなぁ(^_^;)
個人的にはストーリーそっちのけでHDの綺麗なディズニーワールドを冒険したいですけどね〜。
英語版が収録されていたら、リスニングの勉強を兼ねて購入を検討しますよ。
久々に我が家のPS4ちゃんがゲーム機として稼働するかも。