2013/07/05/17:30 | ゲームレビュー

ラスト・オブ・アス【レビュー・評価】映画体感ゲームの1つの到達点!

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The Last of Us (ラスト・オブ・アス)/PS3(Z指定)

2013年6月に発売されたPS3「ラスト・オブ・アス」を今回はレビューします。

PS3「ラスト・オブ・アス」は「アンチャーテッド」シリーズのノーティドッグが贈るサバイバルアクションゲームです。

良いところ

徹底的に追求した没入感

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グラフィックを極力本物そっくりに見せる。ステータスなどゲーム的な表現を極力無くす。ゲームを止めないよう、会話を音声付でリアルタイムに聞けるようにする。

没入感を追求した海外ゲームでは、このような手法を取り入れることが珍しくなくなりました。

それだけだと今更大して驚く事は無いんですが、「ラスト・オブ・アス」はそのさらに上を行っているので、没入感が半端なく、引き込まれる感じが凄かったです。具体的に何をしているのかというと・・・。

非常にレベルの高いグラフィック
⇒人物の造形。影の表現。水の表現。何を取っても作り物と感じさせないレベルで、PS3ではトップクラスのレベルです。

効果的に見せるリアルタイムイベント
⇒本作のマップは一本道で基本的には道なりに進んでいくんですが、何らかのオブジェクトや障害物を見つける度に各キャラクターがリアルタイムで日本語音声の会話をしてくれるんです。

今までの作品にもこういう演出はありましたが、大抵は通信でのやりとりで、生身の人間同士でここまでの頻度でリアルタイムに会話イベントが発生するゲームはほとんど見た事がありません。

しかも会話によってはプレイヤーが任意に介入する事が出来ますしね。

もちろん、操作が出来ないムービーシーンも少しありますが、ストーリーの多くはリアルタイムで発生するイベントで語っていて、没入感の向上に一役買っています。

リトライ時のロード時間が激速
⇒体力が無くなるとゲームオーバーになり、リトライをする事になりますが、待ち時間が一瞬なので、プレイ中は常にゲームの世界へ引き込まれてしまう事でしょう。

大抵のゲームではリトライまでに10秒はロード時間があると言うのにね。もちろんゲームシーンからムービーシーンの切り替えはシームレスです。

ゲーム的な表現をさらに排除!
⇒これまでのゲームは、いくらゲーム的な表現を排除する方向に持って行ってもオートセーブ時に表示されるローディングアイコンはありました。

でも、本作の場合はそれすらも表示していないんです!さらに字幕も日本語音声と言う事でデフォルト状態では表示されませんし、敵に見つかりそうになった時も映像ではなく、音で判断出来るようになっています。

これらの工夫によって「ラスト・オブ・アス」は、映画体感ゲームの1つの到達点に達した気がします。ここまでゲームの世界に入り込める作品はそんなにありません。

徹底的に追求した臨場感

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本作には様々なロケーションが用意されています。

スラム街。ホテル。廃墟。雪山。大学。病院。森等々。

いずれも寂れた空気感が良く表現されていて、リアルタイムで発生する会話イベントと相まって実際にその世界へ行ったかのような気分を味わえました。

新しいチャプターへ行く度に時間や天候、季節が変わるのもリアリティを高めてくれてGood!

サバイバル感のあるシステム

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このゲームはストイックなプレイをするように作られています。

例えば、PS3で発売になっているTPSの多くは一定時間ダメージを受けなければ自動的に体力が回復しますよね?

でも、本作ではそうはいかず、回復アイテムを使用しない限り回復はしません。

おまけに回復アイテムを始めとする消耗品は素材を集めて作らなければならず、その作成時間中もゲーム内での時間は止まりません。そのためアイテム作成中、敵に襲われることだってあるんです。

考え方次第では”不便”とも捉えられますが、回復する場所を考えたりと他のゲームではあまり意識しなかった気遣いが必要になってきて、これはこれで面白いシステムに感じました。

ちなみに弾薬は、難易度中級以下の場合はそこまで不足する事はありません。

ですが、上級以上の難易度でプレイすると入手率が減り、弾の節約が重要になってよりストイックなプレイを要求されてスリルが増します。

ステルス性のあるゲームを求めている場合は、難易度上級以上のプレイがおススメです!

ステルス要素が面白い

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聞き耳を立てると、壁の奥にいる敵の姿を確認する事が出来ます。

また、そこらへんに落ちているレンガなどのアイテムを投げて敵の注意を逸らす事も出来ます。

没入感、臨場感が高いのに加えてこれらの要素が存在するため、ステルスアクションがより楽しくなっていました。

正面を通り抜けたいのに敵がいて邪魔!→レンガを投げて敵の注意を逸らす→その隙に正面突破!こんなプレイも出来るのが嬉しい!

また、没入感、臨場感が凄さがステルスプレイの面白さに繋がっている事も評価したいです。

ゲーム的な表示を極力せず、グラフィックを綺麗にして本物そっくりな世界にする。そんな世界でステルスプレイをしていると、本当に自分がその世界に入ったかのようで より没頭出来るんですよ。

人間描写が細かいストーリー

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本作のストーリーは、感染者で溢れかえったアメリカ合衆国を舞台に中年男性と少女の2人が生き抜くところを描いています。

言ってしまえばよくあるゾンビものなんですが、主人公2人や彼らが出会うキャラクターの人間描写が細かく描かれていて、そこに魅力を感じました。

キャラクターのセリフ周りは映画的で多くは語らず、本心を知りたければ少ないセリフを発する時の表情もよく見る必要があります。

特に終盤は主人公が普通は考えられない行動を取るので、それを理解するためにも各キャラクターの表情はしっかりと見た方が良いでしょうね。

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↑本作のキーパーソン的な存在となる少女エリー

生意気な奴で、中年のジョエルに対してもアンタと言ったり、少女とは思えないヤンチャな行動をして、見た目とは裏腹にとんでもないキャラクターだったりします。

ですが、徐々にジョエルに心を開いて行く描写が描かれていて、彼女の存在が本作をより個性的な作品にしている事は間違いありません。

切なさを感じるBGM

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本作にはBGMらしいBGMはほとんど存在しません。

しいて言えばギターを使ったイントロなんですが、これが本作の寂れた世界観をよく表現していて、よりゲームの世界へ引き込まれてしまいます。

メロディが耳に残る事はありませんが、聴いていると「あぁ、いいな」って感じてしまいますね。

独自システムが面白いオンラインマルチプレイ

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本作には、ストーリーモードの他に銃撃戦メインのオンラインマルチプレイモードが収録されています。

用意されているのはチームデスマッチのサバイバル形式とラウンド形式の2種類。最大8人。4対4でのプレイ。用意されたマップは7種類。

と、モードやステージ数が少なくおまけの域は出ていませんが、素材を集めて弾薬を購入したり、新しいアイテムを購入するという独自要素があり、ステルス要素も強いから普通のTPSとはまた違った楽しさがありました。

あまり長くは楽しめないと思いますが、息抜きには良いモードです。

アンチャーテッド譲りな親切システム

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・どこに行けば良いのか分からなくなったら一定時間後、ヒントをくれる。
・チェックポイントからやり直す場合、何分前に戻るのか教えてくれる。
・ギャラリーモードが充実。
・いつでも難易度の変更が出来る。

本作の開発は「アンチャーテッド」シリーズのノーティドッグが担当しています。

そのため同シリーズの親切システムはきちんと継承していて、快適にプレイ出来るのは嬉しいですね。

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個人的に合わない&気になったところ

全体的に単調

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長い事プレイしていると、展開がパターン化して単調に感じてしまいました。

銃撃戦の比率がそこまで高い訳ではないんですが、それ以外のパートは結局移動してちょっとした探索をするだけでゲームとしては薄味に感じてしまうところがあるんです。

もっと敵キャラクターや謎解きのバリエーションを増やしてくれたら良かったのに。

感染者が大きく分けて3種類なのは、「バイオハザード」シリーズに慣れていると少なく感じます。謎解きにしても、はしごや足場を移動するものばかり。

ただ、このゲームは世界観を重視しているので、これはこれで正しいとも考えられます。

火炎瓶が強すぎる

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武器の中には火炎瓶と言うものが存在し、主人公、敵共に使う事が出来ます。

が、ちょっと強すぎる気がしますね。火炎瓶は投げて地面に当たると爆発して周囲が炎に包まれるんですが、当たるとほぼ即死なんです。

使いこなせたら強いのは確かですが、敵の方もお構い無しに投げまくり、おまけに精度が良いから何度火炎瓶に当たってやられた事か・・・。

この辺のバランス調整はもう少ししっかりして欲しかった。

起動時のロード時間が長い

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ゲームを開始してからは、全くと言って良いほどロード時間がありません。

ただ、その代償としてゲーム開始前の起動時間は非常に長いです。特に初回起動時の長さは異常と言っても良いほどで、焦ってしまいます。

一度に多くのデータを読み込んでプレイを始めてからは没頭出来るように作られていますが、やはり起動時間が長い事でプレイするまでのパワーは沢山必要になりますね。

全体のまとめ

世界観やリアルを追求し過ぎてゲーム的に薄く感じてしまうところが少しあるものの、それを犠牲にした分だけゲームの世界に引き込まれるパワーがあり、まさにPLAYする映画といっても良いほどの体験が出来ます。

個人的には「アンチャーテッド」シリーズのような陽気さ、ユーモアがもっと欲しかったけど・・・。
※追加エピソード「Left Behind-残されたもの-」の感想についてはこちらをご覧ください。

こんな人には特におススメ。
・映画的な体験をしたい人。
・世界観やストーリーを重視している人。
・ストイックなプレイをしたい人(難易度上級以上推奨)。

こんな人にはおススメできない。
・ユーモアを求める人。
・グロ耐性が無い人。

ラスト・オブ・アス/お気に入り度【90/100%】
プレイした時間・・・約25時間

 

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コメント広場の住人(2)

  1. シロマ より:

    リマスター版をプレイしたけどPS4のゲームだよと言っても違和感が全く無いほどのグラフィックが凄いですね。
    kentさんはオマケ扱いしてましたけどオンラインもかなり面白いですよ。
    敵を倒すだけでなく対戦マップに落ちている資源を確保するのが目的だし戦闘が苦手ならサポートメインのスキルがあるからアクションシューティング初心者でも楽しく遊べますよ。
    本編そっちのけで対戦ばっかやってオンライントロフィーは全て取りました。

    • kentworld より:

      リマスターはそんなにすごいのか!?ちょっと気になってきましたよ。僕はPS3でしかやってないので。

      マルチプレイも楽しまれたようですね!
      こちらはそんなにプレイしませんでした。ルールは面白いと思ったんですけどね~。

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